迷いのない選択。
何の躊躇(ちゅうちょ)もなかったのは、むしろ自分の中で恒例行事となっているためか。
職場での服装が自由、という特権を得て、かれこれ3年。
ラクでたまらないのであるが、それなりに毎日どれを着るか、地味に迷ったりする。
今日迷わず着たのは、大好きなメタルバンド「HELLOWEEN」のTシャツ。
理由は言わずもがな、である。
はたから見たらベタだろうが、誰か何かしら触れてくれるかな?
という期待は空しく、午前中は誰一人としてTシャツのことに言及してくれなかった。
ううむ、誰かこのTシャツのよさを理解してくれる人は、いないものなのか?
などと考えつつ、昼食をとり、配膳。
さてお店を出ようとしたそのとき、ひときわ熱い視線を感じた。
ついに、このよさを認めてくれる人が!
と、正面に立つ人の顔を見て、度肝を抜く。
masaさんだ!
メタルDJイベント「Metal Shock」の、主催者でもありDJをしている、メタルというくくりでは僕の師ともいえる方である。
いつもは夜、薄暗いバーで会うので、こんな時間に遭遇すると、新鮮というか、いつもと雰囲気が違って見える。
masaさんが、スーツ姿という「仮の姿」をしているせいかも知れない。
すれ違いざまながら、いろいろ話したいことがありつつ、でも話し込む場所でもないしで、ものの数分でお別れ。
少なくとも、今日のTシャツをもっとも評価いただける方と会えたことには、感慨無量である。
偶然にも、職場が同じビルだそうなので、いつでもすれ違いそうだという楽しみが増えた。