いよいよ廃村にたどりついた、つづき。
「IR廃村」から元の道に戻り、走っていくと「IM廃村」にたどり着く。
律儀に駐車場が新設されていたり、家屋の1つに大学の名前がついた新しい看板があったりと、知らなければここが廃村とはわからないくらいきれい。
すぐ奥の「OC廃村」も同様。
何だろう、わざわざ立ち止まった散策しようと思わない。
廃墟仲間となら、ゆっくり散策しては楽しむのに。
昔っからちょっと感じていたことだが、やはり1人ではどうも廃墟を楽しめない。
わざわざ買ったお弁当も、本来なら廃村の一角で食べようと思ったのに、とても腰を下ろそうという気になれない。
そこから道が細くなると、シカの死体が路上に横たわる。
こういうのを見ると、山深い場所まで来ているなと感じる。
途中の「OG廃村」も、けっこう山奥にあるというのにきれい。
やはり定期的に、手入れされているのだろう。
さらに山深い道を走ると、苔むした道に差し掛かる。
こんな先に廃村があるなんて、誰も気づかないだろう。
が、今は普通にGoogleマップで表示されるのだから恐ろしい。
昔は、ネットにあるかすかな情報を調べ、古地図などを参考に場所を特定する、という楽しみがあったのに。
道の果てにある「BU集落」は、ようやく廃村らしい雰囲気。
もともと家屋が少ない場所だが、家屋もいくつか崩落している。
やはりここでも散策する気にはなれず、写真をとってすぐ引き返す。
ここにきて、空腹感に襲われたことが原因でもある。
つづく。