昨年の話題で恐縮ではあるが、年末恒例・GORIとの男2人グダグダ旅の備忘録。
【集合】
朝からわざわざ我が家まで、GORIが車で来てくれた。
ただ思いのほか到着が早く、バタバタと準備することに。
おかげで旅の必需品・デジカメを忘れるという大失態をおかす。
車中に乗り込むなり、近況を報告しながら目的地へ。
1年ぶりだというのに、まるで昨日も会っていたかのような親近感というのは、実に不思議である。
ちなみに、車に乗り込んだときに感じた違和感を問うと、案の定であった。
具体的にはプライバシーに関わるので書けないが、どうやらGORIも「幸せ」をつかみ取ったようだ。
【廃墟:O荘】
名阪道路で三重に入ると、うっすらと雪の積もった地点がちらほら。
ノーマルタイヤでチェーンもない車なので、ただならぬ不安を感じる。
やがてはじめの目的地である湯の山温泉に到着すると、すっかり雪化粧!
辛うじてスリップは免れるものの、標高が上がるたびに雪が深くなるので、ふもとの駐車場に車を停める。
がっつり降りしきる雪の中、坂道を進んで1軒の温泉旅館へと入る。
といっても、ここは廃墟である。
そう、ここへは温泉に入りに来たのではなく、廃墟散策をしに来たのである。
7階建ての外観は威風堂々としており、普通に通り過ぎただけでは廃墟と気づかないかも知れない。
ロビーは荒廃しているも、しっかり現役時代の面影を残している。
ロビーにある売店跡には当時の土産物が散乱しており、昭和デザインのキーホルダーはなつかしさを感じる。
階段を上ると、2階に大広間。
ここはよくない噂のある場所だそうだが、窓からさす光のせいでその陰湿な雰囲気はまったく感じられない。
窓から見下ろす温泉郷の景色も見事である。
5階には庭がある。
しかし床がゆるい上、雪で地面が見えないため先へは進めない。
そして7階の展望大浴場へ。
大浴場だというので期待したが、湯船は10人ちょっとで満員になりそうなこぢんまりとしたもの。
きっと当時の客も、同じふうに感じたのではないだろうか。
この旅館が廃業となった理由の1つが、この風呂のせいではないだろうか。
まだ序盤だが、つづく。