キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

約束の地で

運動不足の解消、といえば格好はつくだろうか。
飲み会続きのカロリー消費、といえば格好が悪いだろうか。
予定がなくヒマだった、といえば空しいだけだろうか。


日曜日は、1日フリーであった。
予定はなし。
先日の日記での宣言どおり、今のうちに仕込みたいことが、山ほどある。
しかし、まったく集中力がもたず、気がつけばダラダラとネットサーフィンをしてしまう。

どうせダラダラするなら、少しでも建設的なほうがよい。
ということで、クソ寒い風にもめげず、思い切って散歩をすることにした。


散歩の行き先は、歩きながら決める。
気の向くまま進み、たどり着いた先は、昔住んでいた住宅地。
まぁ、地元内で引っ越ししたので、今住んでいる場所からは、めちゃくちゃ離れているわけではない。
が、さした用事があるわけでもなく、実質は足が遠のいており、むしろふだん来られない場所である。
そんなこと言いながらも、年に1度は来ているような。

本当に不思議な感覚である。
風景の1つ1つに、いろんな感情が交錯する。
昔なつかしいノスタルジーあったり、昔と変わり果てた景色へのがっかり感であったり。
こんな友人がいた、こんな遊びをした、こんな事件があった、などなど、頭の中では断片的なショートムービーが、次々と流れる。

いつもここへ来るときは、昔のご近所さんと会うと気まずい気がするので、足早に立ち去るようにしていた。
が、今回はじっくりと歩いた。


この住宅地を歩く、という夢を、たまに見ることがある。
夢の中なので、忠実に再現されているわけではなく、むしろ現実とは要所要所で異なる風景となっている。

で、今回じっくり歩くと、家が建て替えられていたり、表札が変わっていたり。
まるで、夢の中にいるような錯覚にとらわれた。


ただでさえ、さしてお店もなく、何の見どころのない住宅地。
あまりキョロキョロしすぎていても、不審がられるだけだ。

2時間ばかりの散歩となったが、もっと長い時間過ごした気がした。