電車の座席に腰を降ろしていると、ある駅で1人の男が乗り込んできた。
大学生だろうか、カジュアルをキメた男性が、僕の目の前に立つ。
・・・チャック全開。
当然そんなもん、見たくない。
が、いかんせん位置的に目の前!
目のやり場に困る、どころではない。
注意したくても、音楽シャカシャカ鳴らして聞いてるし。
ジェスチャーしたら、隣近所にバレるし。
純粋な不快感と、注意できないもどかしさの、二重苦を受けた。
電車に乗り換え座席に腰を降ろしていると、向かいにドカタのお兄さんが座っていた。
足元には、白い砂袋がある。
・・・電車に砂袋?
するとお兄さん、おもむろに砂袋を持ち上げると、中から水筒とタオルを取り出した。
えっ、カバン代わり?
百貨店の紙袋をカバン代わりにする、とかはよく見るけど、砂袋て!
平日の電車は、小さなアトラクションである。