キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

一期一会・年末和歌山秘境ツアー~前編~

またしても年末のお話で恐縮ではありますが。
12時間飲み明かした翌日となる29日は、朝から和歌山へ。

年末恒例である、GORIとの会合である。
GORIが和歌山へ転勤したことに加え、GORIが数日前、腰をいわしてしまった影響もあり、僕が和歌山まで遠征する運びとなったのだ。
2時間以上もの電車移動は、すっかり旅気分になれるので、悪くはない。


【和dining清乃】
まずは腹ごしらえ。
和歌山駅から車を走らせ向かった先は、マイミクの和歌山県民・まーくんが大絶賛している、「和dining清乃」。
インターネットや雑誌などがなければ、まず絶対に通らないであろう地味な場所に、店舗はある。

行列はあれど、30分ほどで入店。
ここは、店名ではわかりにくいが、ランチにラーメンを提供しているのだ。

注文したのは、「角長しょうゆ「匠」」という、しょうゆラーメン。
ちなみに「角長」とは、隣町にある湯浅で造られるしょうゆの、上級のものらしい。

スープをひと口すすると、魚介の味が飛び込んできて、すぐ後にしょうゆの風味が広がる。
いずれも味が濃いわけではないのだが、とてもしっかりしており、ひと口ごとにその感動が味わえる。
麺は細く、スープにマッチしている。

しいて挙げるなら、チャーシューの味がうますぎて、せっかくのスープの味を帳消しにしてしまう、というところが個人的にマイナス。
まぁ、あくまでラーメンはシンプルがいいという、僕自身の嗜好によるものだが。

最後のひと口まで、まったく口が飽きないというのが、個人的に「うまいラーメン」の条件である。
もちろん、見事に合致している。
けっこうラーメンの種類が多く、ぜひとも何度も足を運んでみたいものだ。
が、とても気軽に来られるような場所ではないのが、残念である。


廃線有田鉄道
腹ごしらえの後は、かつて廃線めぐりをしたころに寄ったことのある、「有田鉄道」へ。
駅舎や線路もさながら、車両までも残っているさまが、実に見事だった場所である。

が、残念ながら、線路はほとんど整備されており、跡地がすっかり公園となっている。
一部、線路や駅舎は残っているものの、観光用に車両が走るらしく、その時点で「廃線」ではなくなっている。
ただただ、おっさん2人が公園にたたずむだけの光景に気づき、お互い何をやっているのだろうかという、虚無感におそわれる。


【風吹山弁財天院】
さらに車で移動し、あらかじめチェックしていた「風吹山弁財天院」へ。
県道のすぐ脇にあるのだが、その周辺に高速道路が通るらしく、工事ですっかり整地されており、この一角だけが異様に目立っている。

入り口に進むや、やたら人なつっこい猫が3人、出迎えてくれる。
で、朱色でアーチ状の橋を渡るや、異様な光景にみまわれる。

何ともインパクトがあり巨大な仏像が、狭い敷地内に鎮座されている。
で、仏像の台座に祠が設けられており、そこにろうそくと線香を立てられるようになっている。
管理棟らしき小屋に人の気配がないにもかかわらず、ろうそくが何本も灯っているさまが、余計にまた不気味。

敷地内にあるいくつかの看板を見ると、「戦没供養」「水子供養」「青少年不良化防止」など、不気味さを一段と引き立てる内容ばかり。
まさに「珍スポット」として、これ以上にない場所である。


・・・という感じで、もうちょっと続きます。