キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

ヒトリヤキニク

お恥ずかしながら、今日はお誕生日でした。
自称28歳でございます。
干支を聞かれても困らない区切りのサバ読みでございます。

さて、どうせ祝ってくれる人もいない立場上、自分で祝うしかないわけで。
今まで誕生日にやろうと思っていて、なぜか手を出せなかった「ぜいたくランチ」を実践してみた。

会社のあるビルにはいくつか飲食店があるのだが、いちばん高そうな「肉」のお店へ。
見るからに敷居の高そうなお店構えで、全室個室ときたものだ。

今まで避けていてよくわからなかったが、どうやら焼肉屋らしい。
中にはランチなのに2,000円オーバーのものもあるが、さすがにそこまでぜいたくはできない。
となると、そう選択肢はなく、シンプルに「日替わり」の焼肉セットを頼むことに。

そういえば、ひとり焼肉なんてはじめて。
あと、生まれ育った環境上、そもそも焼肉を外食する文化がない。
4人部屋でひとり、不安を抱きつつ肉の到着を待つ。
肉を切るだけなのになぜ10分も待たされるのか、という間が、さらに不安を増幅させる。

やがてお肉が到着。
牛・豚・鶏が2切れずつ。
牛は半生でも大丈夫だが、豚や鶏の焼き加減がこれまたわからない。
店員に聞きたくても、個室という閉ざされた空間はそれを許してくれない。


などと前置きが長くなったが。
結論として、おいしくなかった。

いや、味はおいしいほうだと思う。
問題は、ひとりという環境。
焼肉なりBBQというのは、おおぜいでワイワイしながらいただくものだ、というのが頭の中にこびりついているのだ。
何とも味気ないというか、むなしい気分だけが残る。
せめてビールでも飲めば孤独は紛れるのだろうけれど、もちろん昼からも仕事が待っている。


という感じで、期待はずれの「ぜいたくランチ」になってしまった。
焼肉ランチは、もう二度と行くまい。
昼からも体に染み付いた焼肉臭が、結局夕方まで切ない気持ちを持続させてくれた。

日常からの解放

戻りました。
日常に戻りました。

離島生活は、最高すぎました。
ひとつ大きな想定外としては、宿に他の客がいなかったこと。
交流を楽しみにしていたので残念だったが、逆にひとりという環境は静かで快適だった。
古民家を1軒、まるまる貸し切りやったからね。

昼は昼で、ほとんど車が通らないので、車道の真ん中を歩いていても平気。
車がないというだけで、ここまで静かなものなのか。

とにかく、日常とは全然違う時間を体験できた。
もっともっと書きたいことはあるが、すぐには書ききれないので、おいおい。
離島はどこでも感動を持って帰るが、ここまで強く再訪を心に決めたのははじめてだ。

次に日常から解放されるのは、いつになるかな。

島流サレ

しばらく旅に出ます。
さがさないでください。

離島行ってきます。
広島です。
いや、「広島県」ではなく、香川県にある「広島」という島。

目的は島遍路です。
が、本気出せば1日でまわりきれそうな小さな島。
なので、成り行きで自由な時間を過ごします。

いつになく、旅の前からワクワク感が激しい。
おそらく、久しぶりにドミトリーに泊まるからだろう。
ドミトリー、つまり共同宿。
他に旅人がいれば、孤独なんてぶっ飛ぶだろう。

さらに、食事はすべて「自炊」。
島にスーパーやコンビニがないらしく、初日に買い出しをしなければならない。
ふだん自炊なんて絶対やらないけれど、何を作ろうかとワクワクしている。

とにかく、ここまで事前から心おどる旅というのも珍しい。
果たしてどうなることやら。

では、しばらく世捨て人を堪能してまいります!

異境体験!野沢温泉~完結編~

今度こそファイナル。


【大湯】
バーから戻ると、宴もひと段落。
そろそろみんな寝るモードになっていたので、その前に風呂へ。
宿からいちばん近く、温泉街のどまん中にある「大湯」へ。

さすがに午前0時だと、人もまばら。
「十王堂之湯」ほどでもないながら、お湯はじゅうぶん熱い。
ここでもかけ湯を繰り返し、体を温める。

以後、すぐさま就寝。


【2日目・朝】
翌日は午前7時に起床し、一同が集まる部屋へ。
しかしほとんどの人が目覚めておらず、朝食へありついたのは30分後。
食堂では、トースト・シリアル・パンケーキが用意されている。
どうやらこの宿も、僕ら以外は客もペアレントも外人らしく、食事も欧米である。

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おそらく、パンケーキというものを食べるのははじめて。
ホットケーキのような生地の中に木の実的なものがあり、上にジャム・生クリーム・べっこう飴。
しかし見た目

の反面、パサパサしていてあまり好みではない。

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そこから少しだけフリータイム。
朝風呂を入ろうと外湯をまわるが、いずれも掃除中。
仕方なく、昨晩入った「大湯」に入る。


【再びゲレンデ】
そこからも、基本は自由。
大きく分けて、ゲレンデに行く班と、そうでない班に分かれる。
みんなゲレンデに行くかと思いきや、半数にも満たない6名のみ。
おそらく昨夜、僕がバーに行っている間、相当な飲みバトルが繰り広げられたのだろう。

滑れる時間は、わずか2時間。
時間も人数も少ないためか、途中に休む時間が昨日よりも短い。
ちょっと斜面のきついコースだと、完全に太ももが悲鳴をあげる。
もはや部活である。

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最後のひと滑りで、時間を押していることのあせりや疲労があったのか、それぞれがはぐれてしまう。
そんな僕も、コースを1本曲がり損じて孤立してしまった。


【富倉そば本店】
すっかり完全燃焼したところでみんなと合流し、帰路につく。
最後は昼食をとりに、「富倉そば本店」へ。

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高齢の主人がひとりでやりくりしており、メニューは「盛りそば」のみ。
もう、いかにもうまそうな雰囲気しかしない。

やがて提供されたそばは、細さが1本ずつ違い、いかにも手打ちといった感じ。
コシがしっかりしており、ひと口ごとに噛みごたえがある。
そばはあまり食べ慣れていないので評価しにくいところだが、間違いなくこれはうまい!

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・・・といったところで、とてつもなく楽しい2日間を過ごすことができた。
改めて振り返ると、今回はしもっちにえらくお世話になった。
初参加で孤立しないよう、配慮してくれていたのかも知れない。

毎年恒例行事とのことなので、またぜひ来年以降も、参加させていただきたいものである。

異境体験!野沢温泉~後編~

野沢温泉、ファイナル。


【夜の温泉街】
夕食後、小一時間のフリータイム。
ここでちょろっと、ひとりで夜の街へ。
土産屋に人が群がり、これぞ温泉街といった趣。
と思いきや、バーが多く、やはり外人さんもたくさんいる。

バーに入って異文化コミュニケーションを楽しもうか、と思いきや、いまいち1人では楽しめる自身がない。
土産屋で、夜の宴用に酒やつまみを買い、宿へ戻る。


【夜宴】
午後8時、一同が部屋に集まり、いよいよ夜の宴が開始。
乾杯をして、しばしの歓談。
初対面ながらも、時おり話をふってくれたり、アウェー感なくいい人ばかりでひと安心する。

フリータイム中に買い出しをしていたしもっちが、野沢菜を使ったパスタを作ってくれる。
こういうときに、即興で料理が作れるというのは、何ともカッコいい。

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酒が進んできたところで、レクリエーションタイム。
トランプがあったので、10人以上で「ジジ抜き」。
すぐ抜ける人と、まったくカードが減らない人がけっこう偏り、なかなかスリリングである。

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ちなみに、罰ゲームは「一気」。
度数の高い酒をいろいろ混ぜた酒なので、正直きつい。
何とか免れたものの、1ゲームずつがスリリングだ。

トランプだけでなく、全員の親指があがった数を当てる「いっせーのーせ」も始まり、レクリエーションはエンドレスに続く。
さすがにこのノリで途中に抜けるわけにも行かないので、血眼になって戦う。

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【異国コミュニケーション】
途中、席を抜けていたしもっちが、何やら鼻息荒く部屋に入ってきた。
「下でライブやってるで」
下というのは宿の地下のことで、バーになっている。
そこでバンドが生演奏をしている、とのこと。

「一緒に見に行かへん?」
という誘いに乗ったのが、アオちゃんと僕。
好奇心が半分だが、一気飲みを回避したいという気持ちも半分ある。

バーへ入るや、目につくのがバンドよりも客層。
外人だらけ!
外人の多さは初日から気になっていたが、この空間には僕ら以外に日本人がいない。
もはや、日本にいながら外国に来ているようだ。

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「これが野沢や!」
と、愉快そうにしもっちがつぶやく。
なるほど、確かにこの日常では味わえない感覚は、愉快である。

バンドの演奏する曲は知らないものばかりで、テンポもあまり好みではない。
しかし、まわりにあわせて手を叩いたり歓声をあげると、自然とテンションも高まる。

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ひとつだけ、トラブル発生。
隣にいたショーン・ホワイト似の男性が、僕達のテーブルにあるカクテルをこぼしてしまった。
ただ、これは僕のものではなく、他の客が置いていたもの。
しかし、そのこのを知らないショーンは懐から1,000円を取り出し、しきりに僕に渡そうとする。

「ちゃうねん、これ僕のちゃうから」
と必死で弁明するも、もちろんこの異国で日本語は通じない。
つたない英語で伝えようとするも、とっさに出てこないのがもどかしい。
もし金を受け取っても、その後カクテルの主が文句を行ってきたとき、とんでもない地獄絵図が予想されるし。
こんなときに限って、ほかの2人は席を外しているし。

何度断っても折れてくれないショーンに根負けし、罪悪感を抱きつつもお金を受け取る。
そこからは、言葉は通じないまでも、やたらと仲良くなる。


おっと、完結するはずが、まだ少し書き足りない。
次回、完結編で本当に終わり。
長くてごめん。

異境体験!野沢温泉~中編~

直線距離の長いゲレンデに大満足した、先日の日記の続き。


【温泉】
4時間ほど滑走し、すっかり満足してから、ゲレンデを降りる。
そこから夕食までは、各自フリータイム。
ずっと集団生活するのかと思いきや、意外に自由度が高い。

しかし、いくら1人行動が得意とはいえ、下調べもしていないこの場をウロつくには不安がある。
ちょうどそのとき、「温泉行こう!」と声をかけてくれたしもっちに誘われ、温泉めぐりをすることに。

野沢温泉には13箇所の外湯があり、何と無料で入れる。
いずれも源泉かけ流しのうえ、湯種も違うというのが驚きだ。

時間的に、やはり温泉を求める人が多く、宿の近くはどこもいっぱい。
少しずつ郊外に外れて入ったのが、「十王堂之湯」。

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入口に入るや、すぐに湯船があらわれる。
脱衣所は湯船の壁際にある。
洗い場も、湯船の脇に申し訳なさ程度にあるのみで、シャンプーや石鹸は備え付けていない。

「ここは、野沢温泉でもひときわお湯が熱いよ」
という、しもっちの事前情報どおり、熱い!
熱さというか、痛みにすら感じる。
これ、ホンマに入れるの?

桶を使ってひたすらかけ湯を続け、体を熱さに慣らすのが入るコツらしい。
10分ほど続け、いざ入浴。

あっつ!
やはり熱い。
が、一度入ってしまうと、そこそこ長くいられる。

湯上がりは、当然ぽかぽか。
熱いお湯に入ると冷めるのも早いものだが、ぜんぜん湯冷めしないあたり、泉質のよさを感じる。


【バー】
湯上がり後、夕食まで時間があるので、バーへ入る。
するとそこには、同じメンバーが2人いたので合流。
どうやらこのバー、皆さんおなじみのようだ。

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ちなみに、店員さんは外人さん。
入ってくるお客さんも、次々と外人さん。
温泉地といういかにも日本なこの地に、小さな外国があるというのが不思議である。

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【夕食】
夕食は「居酒屋 つくしんぼ」へ。
地方によくある大衆居酒屋といういでたちで、メニューは海のない県ながら、魚介が充実している。
そして、いずれも新鮮でうまい!

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ついついお酒も進んでしまうが、ここでは飽くまで夕食をとるのが目的で、飲むのは宿に帰ってからが本番。
ということで、1時間そこらでお店を出る。
店側からしたら、何ていい客だろうか。

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さてさて、ここから本格的なアフタースキーがはじまる。
つづく。

異境体験!野沢温泉~前編~

午前3時起きなんて、いつぶりだろうか。
そもそも、ちゃんと起きれるのだろうか。
そんな不安もあったが、それ以上に期待感が強く、仮眠するべく午後11時に布団に入ったのに、眠れやしない。

ちょっと前の話であるが、あつし君に誘われ、野沢温泉へスキーへ行ってきた。
土曜の早朝出発とのことで、このような早い時間に起きなければいけなかった。


【集合】
結局2時間足らずの仮眠となったまま、午前4時にメンバーと合流して出発。
車内で寝てしまうのでは、と思っていたが、やはり脳内が興奮してしまい、眠気が起こらない。

ちなみに、メンバーは関西だけでなく、中部・関東から集まる。
母体は確か、あつし君の大学時代の友だちだったか。
そこから、おのおのの友人が集まり、10名以上の大所帯が集結することとなった。
半数以上が初対面ということもあり、正直不安がある。


【温泉街】
現地へ到着したのが、午前10時半。
土産屋が並ぶ温泉街らしい雰囲気と、硫黄のようなにおいがほんのり漂う。

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宿のロビーに荷物を預け、スキーウェアに着替えてからは、まず温泉街で昼食。
昼だというのに、ほとんどの人がビールを注文するあたり、アウェー感は払拭される。

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【ゲレンデ】
お腹を満たしてからは、いよいよゲレンデへ。
宿から数分歩いたところに、上り坂の「あるく歩道」がゲレンデまで延びているあたりが斬新である。
さらにゴンドラを乗り継ぎ、いよいよ滑走。

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長い!
1本のコースが、とにかく長い。
ちょっと滑ったらすぐリフト・・・というのがスキーの大きな難点だが、そのストレスがない。
ここまで距離の長いゲレンデは、はじめてではないだろうか。

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メンバーのペースは、これまた早い。
集団で行くと、コースの途中途中で止まって小休止することが常であるが、そのスパンも長ければ、小休止も少ない。
大学時代に慣らしていたからよかったものの、初心者レベルであったら、間違いなくついて行けなかっただろう。

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雪質は、ちょっと重めあり。
特に時間が経つにつれ、ターンがしにくくなり、スピードも出なくなる。
今年は寒波が訪れたとはいえ、2月下旬からは暖かくなっていたので、仕方がない。

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つづく。