寝床に入れば、30秒あれば眠れる自信がある。
ただ年に数回、何かしらの都合で寝つきの悪いときがある。
皮肉にも、翌日午前5時の起床を余技なくされているのに、土曜の夜は午前2時を過ぎても眠れなかった。
日曜は、和歌山まで遠征しての、林道ツーリング。
なんでも、西日本では最大級の林道スポットらしい。
ただでさえ、林道ツーリングは4ヶ月ぶり。
早起きのプレッシャーもあり、眠れなくなるのも当然であろう。
メンバー一同と合流し、すぐさま出発。
僕のマシンはtt五九の車(サニトラ)に載せてもらい、助手席に乗せてもらう。
昭和生まれのサニトラに乗車するなり、あまりのレトロな雰囲気に魅了される。
なんだかんだで、昭和のモノはステキすぎる。
車で移動すること、何と3時間!
標高はすでに1,000mを超えた地点である。
午前中は、護摩壇山からすぐの林道を攻める。
みんな速っ!
最後尾にいたため、何度となく置いてきぼりを喰らう。
マシンが50ccだった、というのもある。
林道が久しぶりというのもある。
はじめての道というのもある。
しかしいちばんの原因は、技量的にヒヨッコであることだろう。
前に走っているマシンが見えなくなると、とたんに不安に襲われる。
こんなところで道を間違ったら、遭難モノである。
ガソリンタンクも小さいし、迷えば本気で死活問題となってしまう。
といってスピードをあげたくても、すぐ隣は谷底である。
途中、あからさまに土砂崩れの跡地などもあっては、うかつに速度もあげられない。
それにしても、今までの林道とは比較にならないほど、他のオフローダーが多い。
また、景色がとんでもなくきれい。
オフローダーにとっては、最高の場所である。
ひとしきり走り、「そろそろ引き返して昼食にしよう」となった。
が、引き返すのにかかった時間は、なんと1時間。
どんだけ林道長いねんっ!
昼過ぎは、護摩壇山より少し北にある、野迫川村界隈の林道。
野迫川村といえば・・・
そう、廃墟好きなら誰もが知ってる、廃村パラダイスである!
林道とはまた別のところで興奮しながら、あいかわらず最後尾を走る。
最後の1本で、「最後くらいは並びを変えよう」という流れになり、何と先頭を走ることに。
午前中あんなに遅れをとってた僕が、先頭?
若干の不安とプレッシャーを覚えながら、やや攻めぎみに走行。
最後の最後。
異音とともに、突如エンジンがストップ。
チェーンが切れてもうた!
「ちょっとこれはムリちゃう?」という声も飛ぶなか、ボスが見事な手さばきで修復。
もちろん、工具や部品が100%がっつり準備されているわけではない。
そんな環境下で、あらゆる工具を代用して使ったりして、文字どおり「試行錯誤」の末での作業である。
ほんと恐れ入りました、のひとことに尽きてしまう。
そこから下山・移動を経て、帰宅はなんと12時過ぎ!
いつもは「バイクを洗うところまでがツーリング」と思っているが、さすがにその元気はなく、すぐさまダウン。
いろんな意味で、人生忘れることのできないツーリングとなるであろう。