バイクにまたがったのは、まだ日の明けない午前5時半。
休みの日にここまで早起きするのは、久しぶりである。
サカイクロン主催の、バイクツーリング。
丹後半島にある、碇高原へと向かう。
なんでも、ある雑談で「海が見たい」という発言から発生したツーリングだとのこと。
ほんのひとことが、片道150kmもの下道ツーリングになるとは・・・
17台のバイクが、午前7時に一斉スタート。
孤独となりがちなバイクも、一団となって走るのは、なんとも気持ちのよいものだ。
と思っていたが、信号待ちの度に隊列がちぎれる。
ついには最後列にいる3人だけで走ることに。
行けども行けども、前に合流できない。
と思っていたら、途中で道を曲がらないといけないらしく、はぐれてしまった。
出発わずか1時間で、先が思いやられる。
集団に合流し、まずは天橋立へ。
近くの公園で休憩しようとするが、駐車場で「バイクの集団はムリ!」と不条理な断りかたをされる。
何やねん、と駐車場近くで作戦を練ろうとすると、今度はその場所は駐車しないで、と注意される。
観光地や市街地での、バイクの肩身の狭さを思い知らされる。
けっきょく天橋立は諦め、目的地である碇高原へ。
一面の草原に、海まで見渡せる最高の景色!
5時間もかけて、やって来た甲斐があったものだと、一同うなずく。
高原にあるステーキハウスで、昼食。
脂身が少ないながらも、安い肉のような硬さはなく、しっかり味のついた京都和牛は、高くても納得。
動物に触れ、帰路へ向かう矢先。
僕のマシンの後輪が、ぺしゃんこ。
空気を入れて走るも、すぐに減ってしまう。
高原を少し降りた場所で、チューブ交換。
手際よくボスがタイヤを外し、チューブをはぎ取る。
手間をかけてしまっている申し訳なさと、みんなと待たせてしまっている申し訳なさがよぎる。
致し方ないトラブル、とフォローされながらも、ツーリング前の空気圧チェックを怠ったことは否めない。
無事完了し、再出発すると、まるで僕のマシンがきっかけだったかのように、立て続けにマシントラブル発生。
そのつど迅速に修理をおこなうボスと、複数箇所で立ち止まる集団に適宜的確な指示を送るサカイさんの采配は、すばらしいものである。
致命的トラブルはなく、解散して我が家に帰ったのは、午後10時半。
常に運転していたわけではないながら、実に17時間もバイクと共に過ごした。
つい先日までは休日ヒマだとなげいていたが、ここにきて多忙な休日が続いている。
精神的には非常によいことであるが、やはり昼過ぎたあたりの仕事中は、眠くてたまらない・・・