ほぼ中間地点で休憩した後の、ミニ遍路・後編。
長めに休憩をとったおかげと、上り坂が少なくなったおかげで、サクサクと進む。
「いつまで続くねん」という、休憩前に折れた心も、すっかり回復。
やがて下り坂が続いたかと思えば、1箇所だけ、ガケ上りの53番がある。
ガケといっても、5メートルもない、なだらかな坂。
ごていねいに、上るための鎖が設置されているあたり、軽くバリアフリーを感じる。
ただお堂が淡々とあるのではなく、たまにこうした変化球を用意しているのは、ありがたい。
さらなる変化球は、65番。
広い敷地があり、そこに複数のお地蔵さんが奉られた小屋、鳥居、灯篭、人の住める一軒屋がある。
枯れて降り積もった紅葉が、この空間をさらに神秘的に彩る。
山奥にあるこういった空間というのは、日本人の信仰の深さというのか、日常あまり感じないものに気づかされる。
ちなみに、ここで若者3人組と、1組のカップルが個別にたむろしており、移行あまり距離なく、同じようなペースで進むこととなる。
ここで声をかけられない自分のシャイさが、たまにイヤになる。
そこからは、お堂の間隔が狭くなる。
道の左右にお堂があり、どっちから回ったらいいのか、一瞬迷うことも。
ただ、しっかり「順路」と書かれた看板があり、それに従うとちゃんと順番どおり巡れるようになっているので、ありがたい。
後ろかに2組いることもあり、少し足早になったこともあり、そこからはハイペース。
やがて、お寺の境内に出る。
もちろん、そこに最後のお堂がある。
最後のお堂は、建物の規模が他より大きく、「ゴールおめでとう!」と祝われているような、達成感と安心感を覚える。
実に、3時間のトレッキング。
だが、半日以上旅したような、不思議な気分となる。
お遍路への興味とか関係なしに、ここは本当におすすめ!
また違う季節に、再訪したいところである。