京都に来ると、無性にテンションがあがる。
鼻息荒くしながら、金曜の夜に河原町へ降り立ち、徒歩くんと合流。
かつて京都の居酒屋を紹介してもらって、今回は京都飲みの第二弾である。
1軒目は「三木半」。
大衆的というか、どこか昭和テイストを感じる店構え。
かつて大学時代に働いていた居酒屋と雰囲気が似ていることもあり、妙な居心地よさを感じる。
食べ物メニューは、まずその日のオススメが30品以上、手書きで用意されている。
さらにレギュラーメニューもあり、チェーン店でないのにこの多さは、本当に素晴らしい。
お造りは当然ながら新鮮、揚げ物も素材だけでなく衣からうまい。
ここは何度も通い、ひととおりの料理を楽しみたいものである。
ただ、常に満席で次から次へと客が断られていたため、思い立ってフラッと寄ったところで、席がある保証はないだろう。
2時間ほど飲み、散歩がてら四条から三条まで歩いて、2軒目は「赤垣屋」。
外装だけでなく内装までも、タイムスリップしたかのような古風なたたずまい。
というのも、昭和9年から続いているお店らしい。
おそらくこの店の主人だろう恒例の方が、実に威勢がよく、謙虚。
この接客だけでも心地よく、来た甲斐があると感じられる。
ここもメニューが手書きなのだが、驚くことに値段が書かれていない。
だからといって、決して高いわけではない。
いろいろ食べてみたいと思いつつも、1軒目でけっこうおなかがふくれてしまったのが残念。
それでも、おでんやきずしを日本酒といただき、実にしっぽりとしたひとときを過ごす。
この店も、次回は1軒目として再訪してみたい。
すっかりおなかも満足したあとは、モルトタイム。
再び1軒目のお店近くまで歩き、バーへ(ごめん名前覚えてません)。
カウンター6席ほどの、こぢんまりとしたお店。
スコッチは、アイラモルトと呼ばれるジャンルのものが揃っている。
未開栓だという「ラフロイグ セレクト」というものをいただく。
ラフロイグ特有のヨード臭を感じつつ、ラフロイグ10年よりは抑えめで、飲みやすい。
このくらいのキャパシティのお店は、すぐに隣のお客と仲良くなれるのがありがたい。
徒歩くんとの話は、あいかわらず僕自身の心に刺さるものが多い。
少し時間に自由があるという彼だが、しっかり自身を高めるための努力を怠っていない。
僕だったら、それこそ旅しまくったり、酒飲みまくったりで、身にならない時間を過ごすだろう。
確固たる目標があるからこそ、ぶれずに楽しめるのだろう。
そこにくると、僕の目標って何だろう?
趣味のベクトルこそ明確だが、そこにゴールというか到達点がない。
20代のころは「旅ライターになる!」という目標があったのに、どこへ行ったのだろうか。
こうして、会うたびに自分を振り返る刺激をもらいつつ、おいしい酒と肴を楽しめるのだから、いつもありがたい。
次回は伏見で飲もう!という目的もできたし、また1つ楽しみが増えた。