キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

志々島 島へんろ ~その1~

仕事のラッシュが終わり、ようやく有給休暇がとれるようになった6月初旬。
金曜に休みをもらい3連休として、旅立つことにした。
久しぶりに、ミニ遍路をめぐりたい。


行き先はいくつか候補があったのだが、以前より目をつけていた粟島がどうやら具合がよさそうだ。
というのも、4月下旬にミニ遍路のイベント「お大師さん」が開催され、それにあわせて道の整備が行われたとの情報を入手したからだ。
粟島だけで3日は多すぎるので、隣の志々島にも同じくミニ遍路があるとのことなので、あわせて行くことにした。

 


ということで1日目は、志々島へ。
白装束・菅笠・金剛杖とお遍路の格好をして出かけるため、朝のラッシュを避けて早めに家を出たかった。
しかし早めに出たとて、定期船の時間がそれに合わない。
結局、午前8時過ぎに家を出ることとなった。


電車で詫間駅まで到着してからは、渡船場までバスで移動。
バスに乗るや、乗客の方が降りる場所を教えてあげると、丁寧に声をかけてくださる。
さらに運転手さんが、ミニ遍路についてのお話をいろいろしてくださる。
特に後者は、本来ならバス運転手に声をかけることが違反行為。
それを向こうから話すというシュールさが何とも面白かった。


宮ノ下港から定期船に乗り込む。
少しびっくりしたのが、券は船内にある券売機で買うということ。
そう大きな船でもないのに、わざわざ船内に券売機を設置しているなんて、他では見たことがない。

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しばらくして、ようやく志々島へ到着。
港には、だいたいの離島でよく見る「ようこそ○○島へ」というゲートもなければ、渡船待合場もない。
それもそのはず、島自体が本当に小さく、島民も20人に満たないほどなのだから。
それでも、定期船から志々島に降りたお客さんが10人ほどいたというのだから不思議だ。

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あっ、もっとさらっと書くつもりが、長くなってしまっている。
つづく。

悠久・島流され

金曜は有給を使い、2泊3日で旅に出ていました。
久しぶりの離島めぐりです。


1日目は志々島、2日目と3日目は粟島。
いずれも香川県にある離島です。


いや~、よかった!
本当に離島って、流れる時間がゆっくりだ。
そして、何にも束縛されず自由に時間を過ごせるし、好きな場所にも行ける。


なんてこと言いながら、渡船の便数が少ないので、どうしてもそこだけは時間を気にしないといけない。
また、やっていたことはミニ遍路なので、88か所を巡るという義務は生じる。


しかし、それはそれで計画を立てる楽しみがあるし、自由過ぎてはヒマをもて余しすぎてしまう現代人としては心地よい。


また詳細は、ぼちぼち日記に紹介していきたいと思います。
どこまで魅力を伝えられるかわからないけれど、記憶の新しいうちに。

キックボード房総半島旅~西葛西編~

旅の話は終わりだと書いたばっかりなのに、ちょっと続けます。
Webサイト用の文章をまとめてたら、そこには書かないだろうことがいろいろ頭をよぎるので。

 


初日の昼は、かつて東京にいたころに住んでいた西葛西へ寄った。
何年ぶりだろう・・・
というのは大ウソで、1か月ぶりの訪問となった。
そう、先月仕事で泊まりに来たばかりである。


先月は日記にも書いたが、不思議と「なつかしさ」をまったく感じられなかった。
ところが!
今回に関しては、バッチバチになつかしさを痛感した。


なるほど。
西葛西といえば、夜に遊びまくっていたから夜のイメージが強いと思っていたが、そこが間違いなのだ。
だって、夜は基本的にお店で過ごしているので、風景としての印象が薄い。
一方、土日にいっしょに遊ぶ仲間がほとんどいなかったため、昼はひとりでぷらぷらさまよっている時間が長かった。
つまり、自分の脳裏に録画された西葛西の映像は、圧倒的に昼のシーンが多いのだ。


何だ、この街に対する感情が消えていると思っていたが、そうではなかったのか。
貴重な思い出なので、ひと安心である。
ただ、だからといって昼にわざわざ遊びに寄るなんてことはないだろうな。

 

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キックボード房総半島旅~ウタ編~

旅を振り返ろう、と言っておきつつ、結局あまりペンが進んでいないな。
ぼちぼち旅日記もまとめて行きたいので、今回が最終回ということで。
食べ物以外で、印象に残ったもの。

 


3日目の夕方、千葉にある「道の駅 ちくら」で休憩のため寄ったときのこと。
そこでフリマをやっており、複数のテントが並ぶ。


さらに奥のほうでライブが開催されているのだが、やたらうまい!
これ、シロウトの仕事か?
のぞきに行くと、多くの人が群がっている。
そしてオーディエンスの先にいるアーティストを見て、思わず目が釘付けになる。


たま?


そこには、僕が中学に入るか入らないかくらいのころに流行していたバンド「たま」の姿があった。
メンバーの服装が当時のままなだったので、すぐに気づいた。

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歌も演奏も、本当に魅力的である。
曲もいろんなバリエーションのものがあり、他にない独創的なもの。


何よりすごかったのが、トラブルへの対応力。
例えば、メンバーがギターを交換するくだりがあったのだが、なかなかギターがやって来ないという一面があった。
そこで、すかさずメンバーが即興で歌をうたう。
その曲というのが、「オイラのギターはどこだ~♪ギターを返せ~♪」みたいな感じで、まさに目の前で起きているトラブルをコミカルに描写したもの。
それも、まるでそういう曲があるのかと思えるほどのクオリティーだ。


これにはオーディエンスも拍手。
なるほど、メジャーで第一線を活躍できるというのは、それなりに理由があるからなのだ。
その他、こまごまと客が楽しめる要素もふんだんにあり、ライブは終了。
さくっと見て帰ろうと思っていたのに、がっつり45分間聞き入ってしまった。


そんなわけで今、たまのCDが欲しくてたまらない。

キックボード房総半島旅~メシ編2~

前回の日記が思いのほか長くなった。
もっとさらっと書こうと思ったのに、ついつい感情が入ってしまって。
ということで、もうちょい短めに。


大洗町の夜】
飲み歩きでもう1つ印象が残っているのは、最後の7日目に宿泊した大洗町の居酒屋「たけちゃん」。
お店に入るや、カウンター向こうで職人さんが、実に手際よく作業していることがまず印象的。
入店後に着席するまでやや待たされたが、この仕事具合を見せられると、とても文句はいえない。

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このお店の特徴は、メニューがないこと。
何が食べたいかを、直接店員さんに告げるという画期的なシステムだ。
といっても魚がメインなので、「刺身」「煮」「焼き」などが主な選択肢。
予算だけ告げて適当に準備してもらうこともできるそうな。


とりあえず「刺身」を注文。
単品が出てくると思っていたが、かつお・さわら・平目・たこの4種盛り。
いずれも厚切りで、体調によってはこれだけでも満腹になりそうなボリュームだ。
ひと口ごとにしあわせを感じられる、確かなうまさ!

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どうせならもう一品と、煮物を注文。
3種類あるうち、キンキをお願いする。
キンキといえば高級食材というイメージがあり値段が気になるところだが、お造りでこんだけおいしいものを出すお店なので、ここは奮発したい。
やって来たキンキの煮物は、度肝を抜くうまさ!
身がホロホロとやわらかく、脂がしっかり乗っている。
生涯食べた魚の煮物で、ダントツに1位である。

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お店が落ち着き、お店の主人がカウンターで常連さんと熱く語り合う。
噛み合っているのか合っていないのか、ひたすら常連さんの強いエゴと押しが面白くて隣でずっと笑っていたら、やがて主人のほうに声をかけられた。
もちろん旅のことに食いつかれたが、途中からは一方的に語られる展開となり、みんなでワイワイという流れではない。
これはこれで面白かったが。


途中でアンコウの話となり、いったん主人が厨房に戻って持ってきたのが、「アンコウの卵巣」。
ソースとして、アンコウの肝を混ぜ込んだ味噌がかけられている。
ゼラチンの中に小さなプチプチが入っており、不思議な触感と日本酒と相性のよい絶妙な味がたまらない!
たいへん貴重なものをいただき、感謝!

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ドキドキのお会計だが、思っていたよりちょっとだけ高め。
しかし改めてキンキの相場をネットで調べてみると、かなり格安であることがわかる。
最終日ということも考えたら、後悔なんてまったくない。


なんだかんだで、またしても長文になってしまったな。

キックボード房総半島旅~メシ編1~

旅日記は週末などにまとめて書くとして、ちょっと小出しに旅の余韻を。
まずはご飯をテーマにした、アレコレを。


【飯岡の夜】
今回の旅でもっとも印象的だったのが、5日目の夜。
千葉の東部に位置する飯岡という町で宿泊したときのこと。


近くにスーパーがなかったので、外食をしようと町を散策。
といっても、まわりは飲み屋が多いわけでなく、スマホで探していちばん近くにある「鳥忠」というお店へ。

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料理は焼き鳥や一品をはじめ、定食なども充実。
しかしそれより、「今日のメニュー」として張り出された魚介類を主に注文する。
ひと切れが大きい「かつお刺し」は、鮮度抜群のうえ脂がしっかり乗っていて絶品。
この界隈での名産「はまぐり」は、身が大きくシンプルな味付けで、素材そのものの味をしっかり楽しめる。
サービスでいただいた「いわしから揚げ」はメニューにはなく、塩気が効いていて終日汗まみれだった体にしみる。

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店内は、常連さんだらけ。
カウンターの代わりにお店中央にあるテーブルへ通されたのだが、同じく相席していた人とは交わることができない。
旅の最中は社交的にしよう、と決めてはいたものの、残念ながらできあがっている仲に入っていくほどのテクニックが僕にはない。


何の交流も生まれないまま、肩を落としてお会計を頼む。
と、ここではじめて、常連さんの1人に声をかけられる。
どうやら、店内でひとり地図とにらめっこしている僕のことを、うすうす気になっていたようだ。


そこからは最高の時間!
旅の話をすると、みなさんとても興味深く聞いてくださる。
5日間誰とも会話していなかったぶん饒舌になった、というよりは、みなさんがどんどん質問してくれるので、会話が途切れることがなかった。


僕の右側に座っていたご年配のHIRO(仮称)さんが、ひととおり話を聞いてくれて返してくれた言葉が印象深かった。
「すごいことをしている。しっかり自分のやりたいことを見つけて行動するって、すばらしいことだ。自身を持ちなさい」
といったニュアンスだ。
まるで、公私ともに自分を失ってしまっている僕を、見透かしているかのようだ。
確かに謙虚さが美学とされる環境にいるが、自分でこだわって頑張っていることに対しては、堂々と胸を張って主張してもいいはずだ。


さらに向かいにいた、僕より5つほど年上のKO(仮称)さん。
僕のことをひどく気に入っていただき、お会計後にビール2杯と岩牡蠣をごちそうしてくださった。
この岩牡蠣、僕ら関西人が食べている養殖モノとは全然違い、本当にクリーミーで肉厚!
牡蠣ってこんなにうまかったんだ、と衝撃を受ける。

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すっかり場が盛り上がった後、解散。
「ホテルまで送ってやる」とKO(仮称)さんの車に乗ると、「ラーメン屋行こうか」という話に。
またしても、ビールとラーメンをごちそうになる。
ラーメンは「はまぐりラーメン」で、はまぐりがふんだんに入っていて、当然うまい。

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完全にデキ上がっているKO(仮称)さんは、一見やんちゃな雰囲気を出しているが、とても根がやさしく人がいいんだなと感じる。
終始僕のことをベタ褒めしてくれ、懸命に盛り上げてくれる。


居酒屋で人と仲良くなることは今まであったが、2次会まで突入となったのははじめて。
これこそ旅!という、実に印象深い夜を過ごすことができた。
あと繰り返しになるが、自分の自信を取り戻せる貴重な時間であった。


HIRO(仮称)さん、KO(仮称)さん、お店の方々、本当にありがとうございました!

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満喫!房総半島

無事戻りました。
戻ったのは昨日ですが、とても日記書ける元気はありませんでした。
結局のところ、当初の予定どおり茨城県日立市まで走破できました。


いやあ最高!
今回の旅は毎日平凡に過ごすんじゃないかな~、と感じていたけれど、とんでもない!
毎日のように違う景色が流れ、違うストーリーが展開される。
今日はどんな1日になるんだろうと、朝からワクワクする。
こんな日々は、日常生活ではとても味わうことができない。
いや、この時間こそ日常であり、仕事や時間にがんじからめになっていることが非日常なのだ、と信じたい。


当面はWebサイト用に日記をまとめる作業をしたい。
1日ずつを回想できるって、最高やな♪
このブログでも、いくつかできごとをピックアップできればいいかな。


しばらくは旅の余韻にどっぷり浸かりつつ、次の旅に備えて回復と計画に専念します。