キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

サイカイ・カサイ

土曜は午前5時45分という早い時間に起き、関東へと移動。
先日の予告どおり、年に一度の出張である。
出張の内容はいろいろ思うところがた~っくさんあるんだが、仕事のことなので書けないのが残念である。


さておき。
仕事が終わり向かった先は、西葛西。
かつて10か月住んだことのある街で、ここに来るのは8年くらいぶりである。
この出張で唯一の楽しみである。
ホテルに荷物を起き、少し休んでから、いよいよ久しぶりの西葛西の街へ。

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おおっ、なつかしい!
といった衝動が、自分でもビックリするくらい薄い。
あれっ、こんなもん?


実に形容しがたいのだが、まったくもって衝撃がないのだ。
例えば田舎に帰ったり、昔住んでいた家の近所へ訪れると、なつかしさ・昔の思い出・今でも住んでいるような安心感、などが押し寄せてくる。
その感情が、まったくない。
むしろまったく知らない土地にやってきたような感情に近いのだが、感情とは裏腹に記憶はバッチリ残っている。


何だこれ?
もっと当時をなつかしみながら楽しめると思っていたのに。
一応、昔住んでいた界隈はひととおり歩き倒し、それなりに思い出を蘇らせてはみたものの、やはり感情は変わらない。


せめて当時の仲間といっしょだったら、また違っていたのかも知れない。
しかし仲間はほとんどこの街からは離れており、まだ残っているというメンバーの1人に連絡するも、仕事で無理だと断られたし。
もしかすると、週3ペースで仲間と飲んでいたこの街に、ひとりでいることがいけないのかも知れない。
何だか取り残されてしまったような感情に襲われているのかも。


そんな微妙な気分のまま、当時よく通っていた「とり鉄 西葛西店」へ。
店員の元気さや気配りは相変わらずで、チェーン店としてのクオリティの高さを実感する。
ひとりで飲んでいても、決して悪い気分にはならない。
ただ当時の店員は誰もいないわけで、特に仲良かったヤツもいないわけで、やっぱり少し満たされない気分を味わう。

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なんだかんだで1時間半も居座ったけれども、意外なまでの空虚を最後まで味わいながら、寝る前は本当に泣きそうになった。


この街に、僕の居場所はなくなってしまった。