キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

哀愁!ひとり飲み

特に何かあったわけでもないが、無性に飲みたい気分になった先週金曜日。
こういうときにアポなしで誘える飲み仲間がいないことに、愕然とする。
いや、たぶんしらみ潰しに連絡すれば、誰か捕まるのだろうけれど。
結婚していたり、しばらく連絡していなかったりで、気軽に誘うことができないのだ。


とりあえず実家にはご飯不要の旨を伝え、仕事帰りの電車に乗りながら、行く場所を考える。
ホームである大阪駅前ビルが手軽だが、どうせならあまり行かない場所もいいかな。
でも遠い場所は何だか不安だし、終電乗り遅れる可能性もあるし。
さまざまな葛藤の末、通勤圏内なのにあまりひとり飲みしない、京橋へ行くことにした。

 

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1軒目は「まるしん」。
一度、あつし君と来たことのあるお店である。
金曜なので大盛況ながら、たまたまお客さんが1人抜けたタイミングだったので、即座に入店する。

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「お客さんはじめてかな?」と人当たりよい口調で声をかけてくれるのは、ここのお店の大将だ。
はじめてのお客さんにはサービスがあるのだが、ここは素直に「2回目です」と答える。
誤魔化してサービスを受けずとも、全体的にリーズナブルだからだ。


店員4人に対し、客は30人くらいだろうか?
あちこちから来る注文を、ほとんど漏れなくさばき切るさまはすばらしい。


ここでは何より、大将の話が面白い。
一見さんや女性には優しく、常連さんには強い口調で話す。
持ち場が揚げ物・焼き物である大将は、常連からの注文に対し
「忙しいのに手間かかるもん頼むな!」
「湯豆腐とかすぐできるもん注文してくれや!」
などと真剣な顔で大声で叫ぶも、それが大将なりの愛嬌と知っているので、言われたほうもまわりの客も爆笑である。


他のお客さんと話したわけでもないが、孤独感をいっさい感じない、不思議な連帯感。
立ち飲みの醍醐味ともいえることだが、この醍醐味を味わえる立ち飲み屋さんて、最近では意外に少なかったりする。

 

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2軒目はお隣の「山ちゃん」。
ここは4回目かな?
こちらも立ち飲みだが、季節ものの一品だったり、少し変わったメニューがあるのが魅力的。
ここの大将はとにかく笑顔が素敵で、お客さんへの対応がすばらしくいい。


まわりの空気になじみつつ、静かにひとりで飲む。
などとカッコつけてる風を装っているが、右隣にひとりで飲んでいる女性がいて、これは声をかけていいのかどうか、絶えず迷っている状態だった。
別に下心どうこうではないのだが、こういうところでためらうってのが、僕の男性としてダメなところである。


そろそろ帰ろうかなとしたところで、ふとした拍子に女性と話すことができた。
どうやら向こうも、こっちに話しかけていいのかどうか迷っていたようで。
1時間以上もの葛藤も、ここで解決。
そこからは、ひたすらおネエさんと話をした。
ほんまこのシャイな性格、どうにかせなあかん。

 

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おネエさんと別れ、終電前に地元へ戻る。
ビールしか飲んでいないのでまだまだ元気なので、最後に地元のバー「Loose」へ。
ここは1人で来ても、マスターと店員さんが構ってくれるので安心である。


1杯目は1日遅れてボジョレー、2杯目に地酒を注文しつつ、3杯目にはじめて見るスコッチ。
言わずもがな、すっかり脳がマヒしてしまった。
途中で隣にいた常連さんに、キックボード旅のことを熱く語っていた気がするが、果たしてどんな顔だっただろうか。
背後のテーブルにゴンタのヨメさんがいて何か話したとは思うが、何か失礼なこと言わなかっただろうか。


何だかんだで気がつけば午前3時。
最後はほぼ寝落ちしかけていて、店員さんに催促されてお店を出たが、なぜ眠たいのに帰ろうとしなかったのだろうか。

 

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そんなこんなで、久しぶりにがっつり楽しいひとり酒を楽しめた。
ただ楽しい反面、この楽しみに溺れたらダメな独身中年になりそうで怖い。
あと、翌日ほぼ1日眠って過ごしてしまうというのも、もったいなくてたまらなく感じる。
ほどほどにしとかないとね。