キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

さぬき広島・手島遍路と旅ねこ生活~その3~

閉ざされた道に阻まれ、一時的に退路を余儀なくされた、つづき。


いったん三叉路に戻り、今度は真ん中の道を進む。
この道は他の道とは違い、舗装されている。
舗装といっても、メンテナンスはされておらず、雑草やら落葉に侵食されていてきれいではない。
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ひたすら登り坂を進むと、やがて道が草で閉鎖される。
そこを乗り越えると広場があり、大きな岩肌が目の前に立ちはだかる。
採石場跡だ。
屋根のついた作業所跡には、工事用看板や作業用具などの遺構が残る。
廃墟好きとしては、最高の光景である。
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何より、そこから見下ろす海の景色もすばらしい。
まわりに誰もいなく、ただ静かに離島を全身で感じる。
本当は採石場跡は危険なので、足を踏み入れることはNGなんだけれど。

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下山し、今度は39番に延びる道へ向かう。
途中で小さな養鶏場があり、そこにいたおじいさんに呼び止められる。
お話の好きな方で、この島のことをいろいろと教えてくださる。

ひととおりお話が終わったところで、39番の場所を教えていただく。
聞いたとおりに進むと、竹林に囲まれた細い登り坂が続く。
ここも道が険しいと聞いていたが、先ほど断念した道のように草をかき分けるほどではない。
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20分ほど登ったところで、広場と祠があらわれる。
こここそ、39番だ。
この1箇所が見つかっただけでも、わざわざこの島に再訪した価値はある。

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車で宿に戻り、汗を流したら夕食どき。
すると宿のご主人が、サービスだと料理を持ってきてくださる。
骨付鳥・海藻もずく・小魚三杯酢漬けの3品。
あと主食があれば、じゅうぶん夕食として成立する分量だ。
一応確認だが、ここは「素泊まり」の宿である。
オフシーズンということもあるのだろう、あふれんばかりのサービスにただただ感謝である。
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とはいえ、わざわざ買い込んだ食材を腐らせるわけにもいかず、自炊もする。
作ったのは次の3品。

かつおのたたき
ブロックを切って、ねぎをまぶしただけ。
自炊といっていいのかどうか・・・

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・牛肉となすの甘辛焼き
牛肉となすを、しょうゆ・砂糖・日本酒で味付けしてフライパンで焼いたもの。
うまいのはうまいが、牛肉となすの相性がイマイチ。
とうがらしでピリッと辛さをきかせたら、ビールや日本酒のアテにはしまるかも。

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・山いものチーズ焼き
山いもにしょうゆ・カレー粉をかけ、フライパンで焼いたもの。
最後は火を止め、とろけるチーズを乗せて予熱で溶かす。
うまいけど、しょうゆではなく塩コショウのほうが相性がいいだろう。
BBQに応用できそうだ。

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テレビもなくご近所さんの生活音もない静かな空間で、ただただお酒を飲みながら心を洗浄して過ごし、やがて睡魔がやってきたころに就寝。
長い長い1日目が、こうしてようやく終了を迎える。

 

 


つづく。
もうちょい書くペースあげないとあかんかな?