雨のち晴れ。
これほどまでに迷惑な天気が、あるものだろうか。
花見を前日に控えた、土曜日の天気。
「決行する」と決断して、お昼を過ぎても雨が降っていれば、元も子もない。
「中止」と決断して、昼前から突き抜ける青空が広がったら、くやしくてたまらない。
当日の朝、雨が降っているにもかかわらず、ためらうことなく「決行する」を選んだ。
これはひとえに、前日さんざんバタバタして荷物を準備した手間を、リセットしたくなかったからである。
ということで、日曜日は大阪城公園で花見をしていた。
毎年恒例の、「友達という友達に声をかけ、さらに友達に友達を呼んでもらう」という、今やフジテレビの大型昼番組が投げ捨てた魂を彷彿させる会である。
雨が本降りから小雨に変わったと同時に家を出た。
あいかわらず手荷物が多すぎて、家から駅までの移動だけで汗ダク。
朝から雨だったし、今年はさすがに場所取り客も少ないだろう。
と思っていたが、意外や意外、ベストポジションはほとんど押さえられていた。
わざわざタープを張ってまで準備しているのは、もはやプロの域である。
それでも、何とかベストポジションをおさえた。
さすがに10年もかよっていたら、「どこがいいかな？」という迷いがないので便利である。
場所の設営が終わり、寝袋にくるまってボーっとしていると、隣の若者2人が、やけに困っている。
どうやら持ってきたブルーシートの目が粗く、浸水してたまらんようだ。
見かねて、近くにあるゴミ箱にブルーシートが捨てているので、それを下に敷けばいいのでは、と提案してあげた。
アウトドアにおいては、手持ちのアイテムだけでなく、まわりの使えるものはすべて使う工夫が必要。
と、別に先輩ヅラするつもりはないが、そういったアイデアの1つでも考えたらいいのにな。
あと、無事ブルーシートで浸水が防げたあとに、「ありがとう」のひとことが欲しかったな。
午前11時半よりぼちぼち人が増えはじめ、正午に乾杯。
飲み物を各自持ち込む、というのは例年どおりだが、今年からは食べ物を割り勘にした。
荷物の軽減というのも当然ながら、やはり料理を持ってこなかったり、持ってきすぎる人が出て、不公平が生じていたための配慮。
食べ物については、あつし君にお願いして、出前業者を呼び寄せてもらった。
出前という大それたアイデアを持っているというのが、すごい！
人数は、途中参加・途中撤退の方もあわせて、15人くらいだろうか。
例年より少なかったが、そのぶんグループがばらけすぎず、共通の話題で楽しめたことはよかったかな、と。
酔いがまわったころ、隣でBBQしている団体に目がいった。
バーでしか見たことのない、でっかい豚の足の薫製を、器具で固定している。
ベーコンだ！
こんなところでベーコンをそぐとは、本気すぎるやん！
参加者の1人に、あれをアップで写真撮ってきて、と依頼。
そしてもくろみどおり、おすそわけをいただいてきたもらった。
何でも、イベリコ豚だそうな。
紙皿に軽くよそってもらったぶんが、市販価格で2,000円はくだらないとのこと。
確かに、口に入れたとたんに深い味が広がり、いくらかんでいても味が途切れない。
ひと口でビール一本あけれる、というのは決しておおげさな表現ではない。
さらに、鴨の肉片まるまる1つと、何の肉かわからないがあっさりでジューシーなお肉を山盛り。
いやいや、何でこんな見ず知らずのメンバーに、そんなによくしてくれるの？
本当に、ただただありがたい限りである。
その団体が撤収するときに、土下座の一歩手前くらいの、最大限のお辞儀をしてお礼を言った。
「お礼言われたの、はじめてや」という言葉にはいろんな意味で驚いたが、本当にうれしくてたまらなかった。
花見後半は、唯一いた子どもと遊んでいた。
かわいかったころの甥っ子を思い出しながら、フルパワーで遊んでいた。
が、酒を飲んでいるのもあり、途中から思いっきりバテた。
せっかくいろんなつながりで集まっているのだから、場を離れてはイカンだろうというのは、反省。
少し肌寒さを感じはじめたころに、退散。
2次会は大阪のラーメン屋へ行き、解散。
前日にも反省したが、荷物をひとりで抱えすぎは、おおいに反省。
せっかくゴンタにでかいクーラーボックス持ってきてもらったのに、人数が思ったほど多くなく活用できなかったのは、当日欠席者が読めない部分があるにせよ、反省。
クーラーボックスにこだわらず、発泡スチロール＆氷という原始的なやり方も、考慮すべきかも。
料理の注文もろもろの段取りと、参加者の過半数を占める友達を呼んでくれたあつし君、ありがとう！
クーラーボックスの準備と、見えない部分でのサポートもろもろしてくれたゴンタ、ありがとう！
差し入れしてくださったみなさま、ありがとう！
忙しいのに、参加してくださったみなさま、ありがとう！
やっぱり花見はおもしろい！
来年も、絶対にやってやる♪
