キックボードでの路上走行は、道路交通法上グレーゾーン、という認識を持っている。
ネットでいろんな情報を探したが、あからさまに「禁止」としている法は、ないそうな。
ただし、「交通のひんぱんな道路において」「ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為」はダメだそうな。
これでいくと、僕の旅のように、都心部ではない道をひたすら走るという行為は、許してくれんのかということとなる。
そんな固い話をせずとも、キックボードで旅して9年、警察に呼び止められたのは2件しかない、ということが、グレーよりホワイトに近いことがわかる。
実は、そのうちの1件が、先日の3連休にあった。
注意されるのは致し方なしかも知れないが、ちょっと納得できなかったので、ここでウサばらしをさせていただきたい。
新幹線→バス→フェリー、と乗り継ぎが必要だった弓削島までの道程で、バス→フェリーの間に微妙な距離があった。
歩いて30分という距離は、バスを使わずとも、キックボードなら15分で着く。
ということで走っていると、歩道を走っている僕の横に、パトカーが横付けしてきた。
降りてきた若いお兄ちゃん。 「それで走ったらダメやで」
いやいや、歩道走ってるよ、と伝える。
というのは、はじめて警察に呼び止められたときは「車道はダメ、歩道はよし」と言われたため。
するとお兄ちゃん、ちょっとムッとした顔をして、
「それエンジンついてないでしょ?じゃあ歩道走っちゃダメ」
・・・はい?
エンジンついてないからこそ、歩道走ってるんですよ。
ということを説いているうちに、もう1人の警察も出てくる。
これはマズい!
精いっぱい合法性を主張したところで、やはりグレーゾーンには変わりない。
それに、グレーをブラックに変えるのなんて、国家権力を使えば造作もないこと。
何より、こんなところでドンパチすると、フェリーに間に合わないどころか、リゾートな3日間がムダになる。
「ごめん、時間ないから。わかった、歩きます、すいませんすいません」
と、追い払うように2人をなだめる。
自分が悪くないのに頭下げるのは、仕事のときだけにしてくれよ、と心の中で叫びながら。
平謝りされて気分をよくしたようで、警察も引いてくれた。
そして去りぎわ、若い兄ちゃんが捨てゼリフを吐く。
「エンジンついてないんやから、歩道走るなよ」
・・・マジか。
1回目は言い間違いやと思いきや、2回ともなると、確信に変わる。
こいつ、バカやん。
どの部分がバカなのかは、あえて書きますまい。
ちなみに、走っていたところは、因島という離島である。
どっか都心で言われるならまだしも、離島て!
どちらかといえば、家族で原付ノンヘル3人乗りとか、10年以上車検切れの車での走行を、涼しい顔でスルーするのが、日本の離島でよくある風景。
だからよけいに、怒りと悲しみの念がこみあげてたまらない。
因島警察よ、もっと勉強しろ!
とか思いつつ、いずれ因島でもお遍路さんやる予定なので、ちょっと行きにくくなったなぁ、という残念な気持ちも大きい。