キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

金→青

5年に1度のイベント、といえば聞こえがいい。
ただ、実質問題「めんどくさい」ことには変わりないため、何のありがたみも感じられない。

日曜日は、運転免許の更新へ行ってきた。
運転免許自体は20年近く持っており、かつては3年ごとの更新であった。
にもかかわらず、わざわざ日曜日に試験場へ出向いたのは、はじめて。

「日曜日は混むからやめとけ」という、父親の忠告を素直に受け、必ずといっていいほど有給休暇をとって平日に行っていた。
が、最近はとても休んでいられない仕事の状況があったので、仕方がなかったのだ。


混むと知っていれば、混む前に行くのが当たり前。
ということで、受付の20分前に到着するも、目前にあったのは、長蛇の列。

行列のある飲食店に並んで、ようやくのれんをくぐったら、店内でさらに待たされる、といった経験はないだろうか。
まさしくその状態、いや、それ以上だ。
小腸のように蛇行した行列を超えたと思えば、また小腸。
というのが、計3回も続くのだから、驚きである。

待たされることを想定して、本を持って行って本当によかった。
1時間は、待たされたのではないだろうか。


この免許更新というしょうもない手続きで、昔から唯一楽しみなのが、講習である。
角ばったセダンが路上を走り、いつの時代やねんと思わせる、使い古されたVHS映像。
B級ポルノでももっとマシな演技するで、と言いたくなるほどの、役者の大根っぷり。

という期待は、見事に裏切られた。
どうやら映像制作の業界もレベルアップしているらしく、うまくはないにしても、普通に見ていられる程度の演技に落ち着いてしまっている。
ただ、事故にあう瞬間だけ、強靭な骨格となり完璧な受け身をとる老人、というお約束だけは健在である。


そんなこんなで、帯の色が金から青に変わった残念な免許は、無事再発行された。
5年後までに、運悪く警察の“恐喝”に会わないことだけ、気をつけたいと思う。