キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

廃駅野宿

大人の男性がもっとも楽しみを覚えるのは、子どもに戻ったときである。
という持論を持っているのだが、他の男性はどう思われるだろうか。


月曜日の夜、仕事を終えるや、愛車ジムニーに乗り込む。
あつし君ら男性4人で、三重県のとある廃駅で、野宿をする約束をしていたのだ。
まっすぐ行けば2時間くらいと踏んではいたが、買い出しだったり、途中仲間を拾ったりで、とてもそんな時間では不可能。

トラックだらけの自動車道にヒヤヒヤし、国道脇に鹿を何匹か見てはワイワイいいつつ、いつしか道は林道へ。
ガレているうえ、駅近くの道は道が細いうえ、上り坂となっている。
ジムニー冥利でもあり、あまりにサバイバルな状況に、一同大盛り上がり。

で、到着したのは、午前0時よりも少し手前。
まわりに民家などまったくなく、うっすら険しい駅跡は、本当に自然そのもの。

おのおの手持ちのライトが少ないうえ、僕自身も電池を忘れるという、痛恨のミス。
まずは明かりが必要だと、たき火をする。
火の明るさもさながら、熱風による暖かさが、この静まりすぎた空間に安心感をもらたしてくれる。

そして、ようやくありついたビールで乾杯!
すぐに食べられるおかずを食べながら、石でかまどを作っては、そこで網焼きをする。

空には、満点の星。
田舎の夜空はきれいで当然であるが、まわりに本当に光がないためか、ひときわきれいに見える。

火が弱くなれば、誰かしら枯れ木を探しては、くべる。
火を見ているだけでも飽きないうえ、こういう行動がともなうので、本当に退屈しない。

そういえば、どんな会話を交わしたのか、まったく覚えていない。
会話よりも、体いっぱいに自然を感じることが、主体になっていたような。

何だかんだで、就寝したのは午前4時過ぎ。
仕事で疲れているはずなのに、よくもこんなに起きられたものだ。
自分でも驚きである。


本当にもう、ただただ楽しかった!
こうした「夜な夜なたき火をする」という会合、もっとやってみたいものである。
まずは、まわりに誰もいなくて、人家もなくて、たき火できる場所を探すことをしなければならないが。