キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

おでんばる

家にごはんがない平日、というのがたまにある。
昔は喜んで飲みに出かけたのであるが、週末でない限り、そんな元気はない。
急に誘って急に呼べる飲み仲間もいない、というのも一因。

しかしながら、火曜日は思い切って飲みに出かけた。
あいかわらず「聖地」とあがめる大阪駅前ビルの、第3ビル。
「おでんばる」という、名前だけでお店のコンセプトをばっちし表現できているお店。

10席ちょっとあるカウンターで、和風ながらもこぎれいな雰囲気。
メニューは言わずもがな、おでんが主体。
通常の和風だしの具は、10品少々と、やや少なめ。
ではあるが、トマトであったり、ほうれん草であったり、通常おでん種としてはお目にかかれない品々がそろう。

味はいずれも、「お上品」のひとことに限る。
うすあじのお出汁は、口の中で少しずつ、むしろ濃いのか?と思えるほどしっかりした味が広がる。
おでん種の食材も、1品ずつよいものを使っているな、とわかる。

さらに、「和風だし」と同じ並びで、「白だし」なるメニューもある。
これは、ホワイトソースとお出汁を混ぜたもの。
こいつもまた、ホワイトソースの濃厚さに、お出汁のうまみが見事にからみ合い、こってりとした舌触りと味を演出している。

もう1つ目玉商品としては、カレーがある。
おおよその想像どおり、お出汁をベースに作られたカレーである。
個人的にはベシャベシャしたカレーは好きではないが、そんな好みなどどうでもよくなるほどに、上品な味が楽しめる。

総合的に、「お出汁」の底力を感じられる、というのか。
「お出汁」をベースに作られた創作メニューの数々を楽しめる。
「おでんは薄汚い居酒屋で食べるのが最高なんじゃい!」という人が多いかも知れないが、たまにはこういう上質なおでんを食べるのも悪くないと思う。