潜在的欲求が、思わぬ場所で満たされることがある。
それも、つい最近発生した欲求に対して。
先週日曜日、近所のアウトレットモールへと足を運んだ。
いちばんの目的であるチノパンが、ぜんぜんアウトレット価格でなかったため、他の店舗をうろついた。
ふだんスルーしている靴屋「ABCマート」に、なぜだか入りたい気分になった。
ここで取り扱ってるブランドって、どこか時代遅れ感があって、どうも手が出ない。
そう思いつつ、在庫がわずかのため安い「残り1点」コーナーを見て、足が止まった。
漆黒の闇と、そこにはびこる獣。
何ともおぞましく、そしてダサい。
誰がこんなん買うねん、とスルーされ続けただろうそのシューズを、思わず手にとった。
それは、「アイアンメイデン」という、メタルバンドの絵柄が描かれたもの。
会社にはおろか、休日においても、なかなか履けないないだろうデザイン。
だけれど、迷わずに購入した。
半額で5,000円という金額は、ライブでTシャツを買うことを考えれば、妥当な金額である。
そもそも、メタルの靴なんて、レアすぎるし、欲しくても買えるものではない。
靴のサイズは、29cm。
ふだん27.5～28cmの僕の足には、やや余裕を感じるものの、決して大きすぎるものではない。
無駄に横に長い、典型的な日本人の足の裏、万々歳である。
久しぶりの、衝動買い。
けっきょく履かず家でホコリをかぶりそうになっても、ヘタすりゃ元の値以上で売れる可能性もある、はず。
ぜんぜん後悔はしていない。
まずは次のMetal Shockで、デビューさせてやろう。
