キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

スリルドライブ山陰

午前3時に目覚めた、金曜日。
顔を洗うや、すぐさまハンドルをにぎる。
こんな時間から車を運転するなんて、いつぶりだろうか。

向かった先は、島根県
里帰り、といえばそうなのであるが、お盆どきのそれではない。
身内に不幸があったため、急遽田舎へ向かうこととなったのだ。

午前10時の葬儀に間に合わせるには、こんな時間に家をでざるを得ない。
何せ、島根県である。
前日出発も提言してみたのだが、そうなると現地に深夜到着となる。


とまぁ前置きが長くなったが、はるばる6時間の運転をすることとなったのだ。
時間や距離もさながら、山を走る用の、軽のポンコツ車で走ることに不安を覚えていた。

が、渋滞がなかったこともあり、難なく走りきることができた。
長時間ドライブなんてできる自信がない、と思っていたのだが、こうもあっさり達成できるとは。
むしろ、途中から楽しささえ覚えるようにもなっていた。


ひととおりの儀式が終わり、久しぶりの実家へ。
親戚の子どもたちが、ハエたたきを片手にアブを追いかけまわしたり、走り回ったり。
大人たちは、テーブルに並ぶお菓子やフルーツをつまみつつ、ビールを飲みながら大声で討論会。
まさしく、自分が子どものころ、ここでくり広げられたいた光景がそのまま復活したような、実になつかしい気持ちにおそわれた。

が、そのとき僕は、隣の仏間で仮眠をしていた。
輪に入れない、ということは大きな要因である。
しかしそれ以上に、仮眠が必要な理由があったのだ。

日帰り。
午後3時には出発、再び大阪まで6時間。
まさか生涯において、1日10時間を超える運転をするとは、思ってもいなかった。

やればできるやん、という達成感よりも、もうカンベンして~、という痛烈な拒否反応のほうが強い。
これを毎日、仕事としてこなしている人たちってすごいな、と心から思える1日だった。