キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

家島諸島ほうろうき~中編~

昨日の日記の続き。


【坊勢(ぼうぜ)島、着陸】
あまり知られていない離島の渡船にしては、そこそこ大きい船にゆられて、坊勢島へ。
先ほどの男鹿島とは対照的に、建物がびっしり!
山手のほうまで家が建ち並ぶさまは、離島ではよくある光景ながら、想像以上の栄え具合である。

渡船を降りるなり、目にうつったのがスクーターの多さ。
渡船から降りてきた家族が、迎えに来ているようだ。

が、驚くべきは、みんながヘルメットなし。
そして、50ccのスクーターで親子3人乗りということが、当たり前に繰り広げられている。
離島でのこんな光景はお約束みたいなものだが、何人もの人が立て続けにあらわれては、もう美しさすら感じる。

男鹿島での歩き疲れと緊張感からか、とにかく眠い。
近くの神社の裏で、1時間ほど仮眠をとる。


【坊勢(ぼうぜ)島、散策】
体力を回復してからは、島をぐるりと散策。
道はせまいながら、いぜんスクーターの往来が途切れることはない。

それよりも、はじめて島を見た印象どおり、家がとにかく多い。
島自体は一周に2時間もかからないというのに、ひっきりなしに建物が続くなんて、この規模の離島では本当に珍しい。
これだけ人が集まる理由が、どこかにあるのだろうか。
離島というより、ちょっとした都市の民家をねり歩いている感覚である。


【家(いえ)島、着陸】
夕方、宿のある家島へ。
諸島の名前にもなっているし、さぞかし栄えているのだろうと思いきや、意外に地味。
と思ったのは、渡船がどうやら島の中心地より、正反対の場所に着いたからのようだ。

歩くこと30分、ひと山越えて、細い道を歩くと、徐々に栄えてくる。
とはいっても、家が多いだけ。
商店やら飲食店というものが、なかなか見あたらない。

予約していた宿近辺にきて、ようやく旅館や食べ物屋が目にうつる。
といっても、チェーン店など一軒もなく、いずれも値段の張りそうな、観光客をターゲットにした個人店。


【宿泊】
旅館へチェックインしたのは、午後7時前。
何より空腹感が強く、風呂よりもまず、ごはん。

「ビジネスプラン」という、1泊2食の比較的安いプランを選んだので不安であったが、夕食はしっかりしたもの。
お造りと煮魚は、いずれも新鮮なもの。
その他おかずもいくつかあり、これは満足。

唯一不満といえば、生ビールがなぜか酸っぱいというところか。
旅館と併設している食堂でいただいたのだが、この時間に他のお客さんがいないことから、きっと生ビールの鮮度に問題があるのだろう。

部屋は、海が見渡せる和室。
広さもじゅうぶん、申し分なし。
ふすまや壁のシミは、この値段では問題なし。

ただ、鍵がめちゃくちゃ開きにくい。
風呂上がりに部屋へ入るために、ドア前で何分も奮戦をしないといけない。
せっかくひと汗流したのに、ドアが開いたころには、汗ダクである。


またも長くなってきたので、続きはまた。