キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

裏方バイト的

スーツを着る恐怖。最近になって、その気持ちが強くなってきた。土曜日は、半年に一度の会社のイベント。平日はTシャツで通勤しているため、スーツを着る機会がめっきり減った。半年に一度着るスーツは、いわば体格のバロメータとなる。恐怖を感じて、当然である。案の定ぱっつんぱっつんになったスーツに愕然としながらも、午前8時過ぎには現地入り。平日の通常業務よりも早いということは、心にしまう。何せ、この勤務で得られる金額は、そこいらで日雇いバイトする程度にあるのだから。スーツを着ながらも、仕事気分ではないことが、1日を乗り切るうえで大事。まぁ、実際にそうたいしたことをするわけではない。イベントの、裏方の仕事なのだ。舞台を撮影するビデオカメラの横について、カメラケーブルがカメラの三脚に引っかからないよう、ケーブルを持つという仕事。早朝から集まる理由は、昼からのイベントのリハを行うため。けっこう必要な作業。であるが、ケーブル持ちはほとんど動かないので、ケーブル持ちにとってはほぼ退屈な時間。そして本番。もう一人の社員さんと、交代で作業をする。このときインカムを渡されるのだが、ここに流れているスタッフ同士の会話が、なかなか面白い。照明のタイミングやカメラの映しかたなどの情報が常に流れているのだが、他の人に聞こえないことをいいことに、けっこう言いたい放題。イベントを副音声で楽しめるさまは、スタッフの特権であり、このイベントのちょっとした楽しみでもある。さすがにこの作業も2度めなので、これ以上特に感想はない。守秘義務の都合上、具体的なことを書けないことが多いということもあるが。ただ少し感じたのが、合間の休憩などで談笑なんかするとき、仲のよいグループがいくつもできるなか、自分がどこにも属していないことが多いということ。そこそこ会社関係でイベントをしている反面、意外に孤立してしまいがちなのである。ふだん、シャイながらもがんばって社交的ぶってはいるが、やはりこういう部分で本質というものが隠せないでいる。