苦笑とは、まさにこのこと。
巨大なボストンバッグを抱えて出社すれば、そうなって仕方がない。
金曜日は仕事帰りに、岡山へ遠征した。
2泊2日の、廃墟めぐり。
目的が目的だというのも、まわりの苦笑の理由でもある。
日記調にこまごまと説明すると文章が長くなるので、ダイジェストで紹介。
【廃鉱 B工場】
赤色の染料を製造していた工場。
というのは、ひと目でうなずける。
とにかく、壁から床から天井から、看板や工具に至るまでが、すべて真っ赤である。
残留物が比較的多、コンベアやトロッコなどだけでも、じゅうぶん見る価値はある。
それに加えて、やはり強いのは「赤」というインパクト。
毎日ひたすら赤色の空間で作業して、従業員は正気でいられたのだろうか。
【廃鉱 R鉱山】
昭和30年から活動を停止し、山奥でひっそりと眠る鉱山。
もちろん倒壊はあるものの、それが人工的でないことはわかる。
スプレーアートやBB弾など、がっかりするアイテムが皆無で、純粋で理想的な廃墟である。
上の階へ上るたびにひと苦労するアスレチックの要素もさながら、縦への立体構造が美しい。
至上の隠れ家、である。
【廃墟 Oホテル】
完成を待たずして廃墟となった、バブルの遺産。
建設中とはいえかなり巨大であり、車で横切る程度なら廃墟であることすら気がつかないだろう。
いくら許可を得ているとはいえ、入るのに1時間以上要するほど厳密なバリケード。
死者でも出たのだろうか、これほどまでにスキなく封鎖されている廃墟は、はじめてである。
今回は、辛うじて屋上と玄関のみの撮影。
屋上は、風景との融合が見事な反面、この風景で多くの人を喜ばせられなかった無念さを感じる。
玄関は、内装の施されていないシンプルさが、かえってオシャレに見える。
いずれにしても、至るところにあるスプレーアートが、皮肉にも絵になっている。
淡々としすぎ、かな?
まぁ、写真でそれなりの感動をご堪能くださいませ♪