いつの日からだろうか。
アニメというものを見なくなったのは。
甥っ子が見ている横でちらっと見てる、とかいうのは別として、がっつりアニメを見るなんてことを、久しくしていない。
小さいころ、食い入るように見ていたあの情熱は、いったい何だったんだろう。
その情熱を思い出すため・・・というわけではなく、ただキマグレに、ネットで昔のアニメを閲覧している。
一般人だった少年が、異世界で救世主となり、ロボットに乗り込み戦う、というもの。
僕が小学校6年生ごろ放映されていたもので、当時ほとんど見ていなかったので、ほぼゼロの気持ちで見ることができる。
なるほど、なかなかおもしろい。
といっても、爆笑するようなおもしろさではなく、興味をひかれるといったほうが適切かな?
1話ごとにセオリーがあり、それにのっとりストーリーが展開されるので、頭に入ってきやすい。
1話ごとに主人公が武器や新技を得るので、マンネリせず楽しめる。
1話ごとに舞台が変わるので、旅をしているときのように、冒険心がくすぐられる。
あとは、戦いなのに血なまぐさいシーンがないというのも、よいところか。
登場人物の個性の強さやコミカルさもあり、なるほどこれは、子ども心くすぐられるわと納得。
しいて懸念点があるとすれば、ピンチのときの助かり方。
やれ味方が助けてくれたり、敵がヘマをしたり、ロボットが技を提供してくれたり、というパターンがほとんど。
まわりからさんざん助けられつつ、「救世主」とちやほやされるあたりは、いかがなものか。
末っ子として過保護に育てられた、子どものころの僕自身を思い出す。
あっ、だから少年に受け入れられるのか。
教育的な観点としては、「みんなありがとう」と、助けてくれた人や環境に感謝する、という側面を入れてほしいところ。
でもそれをやっては、ちょっと宗教くさくなるか。
主人公と同一化し、救世主を疑似体験できるくらいが、ちょうどいいのかな?
という視点で見てしまうところあたり、やはりアニメに没頭できる感覚というのを、失ってしまったのかもね。