キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

ポンパシ裏散策

どういういきさつだったか思い出せないが、突発的というよりは必然的を感じてしまう。
いつか2人で行こう、と約束していた地に、ようやく踏み入れることができた。


土曜日は、ゴンタと2人で日本橋へと出向いた。
日本橋へは、年末に必ずGORIと行くのだが、そのときは目的が限られている。
そういう意味では、とても新鮮であり、とても楽しみな散策を期待することとなった。

まずは腹ごしらえ。
街の風景とは似つかわしくない、純和風テイストのお店「立ち寿司」。
カウンターのみ、立ち食いで15席ほどしかないお店にしては、10種類以上もの丼がメニューにある。
せっかくなので、本日おすすめの「北海丼」を頼んでみた。

丼に盛られたカニ・ホタテ・イクラ・中落ちサーモンは、いずれも丼にしてはもったいないほどの鮮度。
ひと口ごとに違う味が広がるというのも、海鮮丼ならではの贅沢。

味の感想は、言わずもがな。
というか、なんでこんなところでこんなクソうまいものが?
牛丼なら特盛でないと満足できない僕ですら、途中しんどくなるほどの量あるし。

アラ汁つきで1,300円の値段は、おおいに納得。
いちばん安い鉄火丼は500円だというのだから、本当に「安くてうまい」といえる。


おおいに満足してからは、いよいよディープスポットへ。
といっても、確固たる目的を探すというよりは、お互い「1人ではよう行かん」「家族を連れて来れん」という場所を、思いつく限りまわってみた。

まあだいたい期待どおりの光景があれば、「こんな世界があんの?」という新発見もある。
特に新鮮だったのが、ドール屋さん、というのだろうか。

人形を自作するキットが売っているお店。
既製品であるフィギュアとはまた別もので、フランス人形くらいの大きさを想定いただければわかるだろうか。
「輪郭」「腕」「脚」などがパーツごとに売られており、さらに「服」「髪」などが別途売られている。
「目玉」まで別売りというあたりは、本当に気味が悪い。

そして、そんなアングラと思われるお店に、けっこう客が多いというのが何よりの驚き!


3時間ほど歩いたところで、オッサン2人組の脚は、悲鳴をあげる。
どこかで休憩しよう。
せっかくなら、やはりこの街ならではのアレしかないでしょう。

ということで、メイドカフェへ。
一応いろいろ物色してみたが、明らかにボッタクリとわかる呼び込みや、飲み物1杯だけで時間制限付き1,000円越えとか、脚がすくむ。
そんななか、とりわけ地味な店舗を見つけ、チャージ料なしで飲めることを確認し、入ってみた。

16席ほどの店内は一見フツーの喫茶店のようであり、壁に飾られた数多くの一升瓶はダイニングのよう。
壁のポスターで辛うじて、メイドカフェちっくにしているような感じ。
メイドさんは1人だけいて、「お帰りなさいませ」的なお約束あいさつはあるものの、接客は至って普通。
メニューも本当に良心的で、ただの喫茶として使っても全然問題ない。

不可解だったのは、途中から入ってきた1人客。
メイドさんにからむのはいいのだが、せまい空間ででかい声出すものだから、ゴンタとの会話におおいに支障あり。

あと、たまにキッチンから出てくるマスター。
マスターというか、服装から見た目からただのおっさんやのに、表舞台に出ちゃダメ!
メニューにある「メイドのきまぐれカレー」の信憑性など、あったものではない。


さらにやることが見つからず、けっきょく最後はマンガ喫茶
そう、日本橋っていつ来ても、必ず時間が余ってしまうのだ。

でもまあ、僕らを中学生時代に戻してくれるモノがいろいろあったし、前述のような世界も見られたし、楽しかった。
ぜひとも、ゴンタと中学生時代に来たかったものである。