キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

うどん県はいきょ物件

香川遠征、2日目。
いよいよ、廃墟アタック!


【更正施設跡】
車で山道を上り、頂に到達した場所に、コンクリートで造られた施設の跡が残る。
石碑がしっかり残っており、そこが教育施設であることは、一見してわかる。
そしてここが、更正施設であったということは、あくまでウワサの一環とのことだが・・・
徒歩では決して通うことのできない土地柄、どうしてもそのウワサを信じざるにはいられない。

中は残念ながら、ほとんど何も残っておらず、からっぽ。
壁にある無数の落書きや、焦げた一部の木造部を見て、うんざりとする。
こんなアホみたいなことする輩がおるから、次々と良質な廃墟が壊されて行くのだ。

期待はずれに肩を落としながらも屋上へ行くと、思わず息をのむ絶景!
いっそ、展望台として整備してやったほうがよいのではないだろうか。


【観光旅館跡】
ある観光地の一角にある、実に堂々とそびえ建つ、旅館跡。
旅館の規模の大きさもさながら、残留している物が、やたらと多い。
厨房なんて、整備さえすればすぐに復活できそうだし。

天井が朽ちてたれ下がったレストラン、舞台に下げられた横断幕がきれいに残った宴会場、空き瓶と割れたグラスが荒れすぎずに残るバーカウンター。
温泉跡に至っては、露天風呂からの景色は叫びたくなるほど美しい。
一歩ごとに感嘆をもらすほど、とにかく最良のSクラス物件である。

周囲にもゴロゴロと廃墟が点在・・・していたが、その他の旅館はことごとく取り壊されていたのが残念。


【廃ケーブル跡】
ケーブルカーの駅と、ケーブルカー本体が残る。
ここはまったく荒らされておらず、当時のまま時間だけが止まった状態。

じっと、次に動くことを待っているかのようにひっそり居座るケーブルカーと、そこからまっすぐ続く線路のコントラストが絶妙。
また、ふだんなら絶対に見られない機械室は、メカオンチならずとも見ごたえあり。
駅長室にある複数のエロス写真には、無機質な廃墟に俗っぽさを感じられて面白い。
ざっくりとしか観察していないが、倉庫にはケーブルカーの歴史がぎっしり詰まっており、これを取り壊さない地元の人の思い入れをうかがわせる。

ここも、屋上から見る景色は最高!
立て続けに、Sランクの物件。


【セルフうどん おおたに】
昼食はもちろん、うどん。
時間的なこともあり、たまたま寄ったお店。

かけ・釜揚げ・しょうゆ等、うどんの種類が豊富。
午後3時前だというのに、天ぷらは温かい。

麺は、「これぞさぬきうどん!」といわんばかりの、コシのある麺。
ダシもうまいし、しょうゆで食べても麺の味がしっかりと伝わってくる。
個人的には、昨日の2軒よりも、このお店のほうが好き。


以上、がっつりと香川を満喫しました。
ひとことに「廃墟めぐり」と言っていても、移動中の風景であったり、食事であったり、キャンプであったりと、楽しめる要素がめちゃくちゃ多いことを、これを書いていて気がついた。

来年も引き続き、ステキな廃墟めぐりを楽しみたいものである。
「廃墟」という言葉に難色を示す、まわりの白い目を浴びながら。