キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

鯖街どうでしょう

アポイント、という言葉がプライベートに侵食して、久しい。
社会人になってから、友達と遊ぶにしても、何週間も前から約束をする必要を感じる。
数日前に「遊ぼうよ」「OK」と誘い合える仲間というのが、本当に少なくなった気がする。

そういった意味では、本当にキマグレで決まった日曜のツーリングは、いろんな意味で大きな価値を覚える。


午前9時、ゴンタと待ち合わせし、男2人でツーリング。
前々から「ツーリングしよう!」と口約束して、なかなか実行にうつせなかった。
それが、ゴンタが新しいバイクを買ったというタイミングもあり、数日前に急に決まった。

まずは、京都の市街地を抜けて北上・・・
のはずが、僕がいらんこと言うたせいで、いきなり迷う!
かつて、京都のチームの方々と、ヘビーにツーリングしていたはずなのに。


ようやく抜け出した先は、「鯖街道」。
大きな河川に沿った、信号のほとんどない道である。
ママチャリで旅していたころは、全国いろんな道を走ったけれど、ここがトップ3に入るほど好きだった。

河川はもちろん、田園風景になったり、林道になったりと、次々と様変わりする光景は、バイクでもなお楽しい。
山の中にある道なので、全体的にダルトーンに染まった景色の色も、ひしひしと秋を感じる。


目的地である「かねまつ」という食堂に着いたのは、午後1時前。
海鮮丼が有名なお店とのことだが、場所が国道から外れた、小浜市駅前の古い雑居ビルの2階。
ほんまにこんな店大丈夫か、という心配をかかえ階段を上ると、こんな時間なのに大繁盛!

広めの店内には、お座敷が4席、テーブル席が10席以上ある。
壁にかけられた無数のお土産ちょうちんが、いかにも和風のお店を強調している。

店員さんは・・・平均年齢80歳?
はんぶん冗談に言うてるようだが、当たらずとも遠からずではないかと思えるほど、高齢者が多い。
30分以上待たされてようやくテーブルに通されたと思えば、後から来た客の注文を先に受けていたり。
こんな店近所にあったら、とっくにブチギレて店を出るところ。

そうもできないこのお店の魅力は、何といっても料理。
ウニとイクラ、そして米より多い無数のブツ切りの鮮魚が詰まった海鮮丼が、大盛りでたった1,100円!
1,000円を超えているのに「たった」と言っているあたりに、圧倒的な鮮魚の量を想像いただきたい。

ひと口食べ、味が脳に届く前に、まず鮮度が口を刺激する。
この脂のノリ、大阪のどのスーパーを探しても、見つからないだろう。
がっついてもがっついても、なかなか減らないボリュームも見事。

さらに、「あら汁」はおかわり無料。
あかんて、無料って聞いたら、戦ってまうやん!
セルフなので、計4杯いただいた。
でもおかわり中に飲んだりしてたから、正味6杯くらいは飲んだかな?


ちょろっと見える日本海をあとにし、帰りは「周山街道」。
ここは、ライダーの聖地。
スクーターで走っているのが恥ずかしいくらい、とにかく大きなバイクがバンバン走る。

こちらのほうが、紅葉を感じる。
特に紅葉の名所、高雄は夕方でうす暗いにもかかわらず、やはり紅葉というくくりでは、この日イチバンの美しさを感じる。


まったり走ろう、と思いつつも、結局ほとんど休憩なしで、午後6時半まで走った。
やはり小浜は、ちょっと距離があった。
慣らし運転、と聞いていたのに、僕のBW'Sのフルスロットルと同等の速度で走り、ガンガンすり抜けするゴンタは実に楽しそうだった。
あんな走りを見せられると、こっちまで大きいバイクが欲しくなるではないか!

そしてツーリング終わりは、ゴンタ家にご招待されましたとさ♪


ほんま、心の底から楽しい1日やった!
家に帰って風呂あがり、10分もせんうちに寝てもうたし。
こんだけ週明けに疲れが残ったのも珍しいが、充実した疲れだと自分を納得できるのもしあわせ。

ゴンタありがとう、また遊ぼうね♪