朝食をとり、撮りためたテレビ番組をソファーに横たわりながら見ていた、日曜日。
疲れがたまっていたこともあり、急激な睡魔に襲われたので、テレビを消して眠ることに。
おしっこが行きたくなった。
トイレを探すも、見つからない。
こんな広くきれいな間取りだっけ、我が家は。
そして、トイレというよりは風呂場のような場所にたどり着く。
ここで用を足す・・・のか?
いやいや、おかしい。
なるほど、これは夢だな。
危ないところだった、ここで用を足していたら、34歳男性がソファーで寝小便をするところだった。
(※)
目覚めよ、と夢の中で自分を奮い立たせ、なんとかソファーの上の自分へ、意識を戻す。
これは間違いなく、現実社会よな?
トイレへ向かい、準備をしながらも、もっぺん再確認。
ほんっまにほんまに、現実社会よな?
意識は限りなく、はっきりしている。
が、な~んか違和感が。
何度もためらっているうちに、じわっと「これも夢や!」と気がついた。
そして(※)の文章に戻る。
というのを、少なくとも10回はくり返した。
ええっ、何これ?
もはや、寝小便どころのさわぎではない。
このまま、ずっと現実社会に戻れへんのちゃうのん?
本気で、危機を感じた。
恐怖を感じた。
ソファーの上から起きるごとに台所に母らしき人がいるので、思い切って助けを求めることにした。
が、声が出ない。
息が出ているのはわかるが、声帯をふるわすことができない。
しまいには、体の自由すらなくなり、ソファーの上の光景を何度もリセットし続けるという始末。
・・・という経験をした。
もちろんこの日記を書いているということは、ちゃんと意識が戻ったということだ。
辛うじて寝小便も免れ、危機一髪のところで、遠かったトイレへとたどり着いた。
たかが夢の話、されど金縛り。
金縛りの経験は、何度もある。
特に土曜日はがっつり疲れたこともあり、脳だけ起きて体が動かない現象くらい、慣れっこである。
にもかかわらず、あそこまでグルグルと夢を往復する経験は、はじめてである。
どこまであのときの気分が文章に表現できているかわからないが、あんな大きな恐怖心は、本当に久しぶり。
ちなみに、最後に目覚めたときに、家には僕ひとりであった。
あの夢の中に何度も出てきた「母らしき人」は、一体何だったんだろ?
今日記書きながら思い出して、当日はまた違った恐怖心がわいてきた。