ドアを空けて、中へと入る。
ひさしぶり、というあいさつもそこそこに、「今ちょうどボクシング始まったところ」と、いっしょにテレビを見るよう促される。
腰を落ち着かせる間もなく、そそくさとキッチンに入り、いっしょにテレビを観戦する。
さして珍しい光景ではない。
ここが、居酒屋のキッチンであること以外は。
金曜日は、久しぶりに都島の隠れ家へ。
ほんのたまにしか行かないのに、マスターとはものすごく仲がよい。
冒頭のように、着席よりキッチンに入ってくることを促されるくらいの仲である。
隣には、いつもの飲み仲間。
僕の性格や偏った趣向も知っていれば、そのときどきの僕の心境をも読み取る能力を持っている。
自分の気持ちを飾るでもなく、素っ裸な心をさらけ出すことができる。
言うなれば、上記のことすべては、“酒の場”があるからこその出会いであり、酒があるからこその場。
シラフでは口数少ない僕が、社交的になれるのも、お酒のおかげ。
ほんま酒ってええなぁ、と心の底から再認識できる夜であった。
それにしても、毎回思うことながら、料理が抜群にうまい!
あと、久しぶりに日本酒を、3~4合飲んだ。
がっつり酒はまわったものの、決して悪酔いはしなかった。
いちばんの驚きは、きっちり終電で帰れたこと。
まぁ厳密には、途中の駅まで電車→残りタクシーというルートであるが。
ほんまはもっとおりたい、という気持ちを、あえて腹八分で帰るというのも、いいものである。
これが毎回できればいいんだがね~。