今の会社に、前職の社員が出向で入っていることを知ったのは、先週のこと。
そのうち、と思っていたが、時はあまりに早かった。
昼食時、弁当を買いに外へ出たときに、1人の男性が立っていた。
前職の部長さんだ。
営業担当しているらしいので、まぁ営業まわりに来たんだろう。
向こうは携帯をいじってて、こっちに気づいてない。
さて、どうしたものか。
ちなみにその部長さんは、僕が常日頃「クソバカ」と称している元・上司ではない。
むしろ仕事はシビア、遊びはおちゃらけとメリハリのある、社会人としては尊敬すべき方である。
話しかけてもいいが、僕の所在がクソバカに伝わるのがイヤだ・・・
と、頭の中でぐるぐる葛藤した結果、声をかけることに。
やはり礼儀が大事、という信念を優先した。
どうせクソバカにも、いずれバレることやろうし。
しばし談笑をし、去り際の部長。
「またよろしくお願いします」と、僕に深々と頭を下げてきた。
いやいや、部長!
ちょっと前まで、あなたの下でペーペーやった人間に、そんなん!
あまりに驚き、あまりに恐縮であった。
と同時に、これが日本のサラリーマンの姿なんだな、と痛感した。
でもなんか、前の会社に営業のツールとして、僕は使われそうだなぁ。
辞めた会社と縁があるってのは、やはり心境的に複雑なものである。
何より、クソバカの顔見ることだけは、絶対にイヤである!