キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

アフター・キック

彼女の名前は、メアリー。
推定年齢8歳の彼女は、ぼろぼろの体で我が家に転がり込んできた。
体をすみずみまで洗い、最大限のリハビリを施し、動かなかった関節はもう自由に動くようになった。
最後に銀色の化粧をほどこし、僕の手から、新しい親元へと引き継がれて行った・・・


梅雨明けを感じさせる猛暑と炎天下のなか、日曜日は淀川河川敷をキックボードで走行。
午後1時に、枚方を出発。
春先にはほうぼうで家族連れを見かけるが、さすがに暑すぎるのか、家族連れが少ない。
とはいえ、自転車乗り、犬の散歩、釣り人、バーベキュー、ラグビー、野球などなど、さまざまなジャンルの人が、思い思いに楽しんでいる。

はじめの1時間は元気だが、見る見る体力が落ちる。
河川敷には建造物がほぼないので影が少なく、休みたくなっても、なかなか休めない。
そんなさなか、目に飛び込んできたのは、特大の凧(たこ)。

杭に固定され、風になびく凧は、実に優雅で・・・気持ちよさそう。
凧が気持ちよさそうなのではなく、凧の影が、気持ちよさそう。
そう感じたころには、すでに凧の影で休んでいた。

風が強いので、時おり影が左右に逃げるが、それでも芝生で寝転んでいると、気持ちがよい。
心の底から、平和な時間だと痛感できるひととき。
風が一定に落ち着き、長時間影を堪能できるようになったころ、自転車で横切る中学生。
「うわっ、凧の影で休んどおる~」
少年よバカにするな、めっちゃくちゃ気持ちええねんぞっ!


じゅうぶん休んでから、さらに進む。
途中、やたらマッチョなおじいさんに声かけられたり、ボール遊びしている子供らにキックボード貸したり。
ひとり旅でも、ふだんこんなに人との交友は、ない。
公園の魔力、恐るべしである。

体力がグングン落ち、休むスパンも長くなる。
が、午後4時を過ぎたあたりから、急に日差しがおだやかに。
引け際がわからずひた進み、けっきょく河川敷の終点まで、走破!

走り終わりが午後6時なので、正味5時間も走ったことに。
推定距離、20キロ。
この気候を考えると、かなりのハイペースである。
そんな達成感と、乾いた体に注入したビールが巻き起こす夜の結末は、昨日の日記をご参照くださいませ。


メアリーの足音が、おもしろいほどに軽快だったことが、たまらなくうれしかった。

今日はキックボードで走ってました・・・が、その話は明日。
キックボードの後、都島のこじゃれた居酒屋さんに入り、一杯。
運動の後のビールは、やっぱうまい!

料理は、ほんまどれもおいしくて、満点!
料理もさながら、ちょいちょいええ間でからんでくるマスターが、また面白かった。

途中、隣に座ってる女性二人と仲良くなり、しばらく大爆笑!
こういう横並びのつながり持てるって、バーだけやと思ってた。
ここまでアタリの店にぶち当たるってのは、なかなか珍しいものである。


やがて閉店になったが、マスターが店を閉めたあと、一緒に飲んでくれた。
マスターの話は、仕事や家庭などのマジ話あり、ちょっとおちゃらけた話あり。
マジ話に至っては、ほんま心にしみる。
こんだけええ料理提供して、こんだけ常連いっぱい引っ張れて、こんだけコミュニケーション能力高いのに、絶えず危機感持って仕事しているっていう言葉は、やたら重く感じた。
会社に危機感持ちながら、本腰あげて対策練ってない自分自身が、やたら恥ずかしく思った。

で、気がつけば3時!
明日仕事!
しかも明日に限って珍しく、お客さんと初回打ち合わせ!

・・・なんてことを考えつつも、現在自宅に着き、午前の4時半前。
間違いなく、東京でヘンな習慣ついたなぁ。
ずっと大阪おったら、間違いなく終電の時間、気がつくもん。


とか言いつつ、ぜんっぜん反省はしてないけどね。
何かしら濃すぎる内容の1日よ、おやすみ♪