キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

デヒューマナイザー

後輩の驚いた顔を見て、ふと我に返った。
後輩に対し、あまりに冷たい対応をとった、僕自身。
別に失礼な質問をされたわけでなく、僕の機嫌が悪かったでもないのに。

仕事をしていると、たまに人としての感情が切れることがある。
【1】ホンマに忙しいとき
【2】頭を使わない単純作業をひたすらやってるとき
【3】意に反する仕事をしているとき

【3】については、テクニカルライターという職業上、けっこう多い。
1つの冊子を作るにも、表現をすべて統一したり、体裁を整えるコツがあったり、やってはいけないタブーがある。
そういうノウハウを持ってるにもかかわらず、お客さんは平気で「それはやめましょうよ~」と思えることを、平気でしたがる。
そこを交渉して一人前、というのはキレイ事で、たいがい妥協せざるを得ない。
しょせん、自分の満足度よりも、客の満足度を優先しないといけないわけだ。

そうなったときに、やはり心がオフになる。
オフになったときは、冒頭のように、質問に対してそっけない返事しかできなくなる。
お客さんの言うた冗談に、愛想笑いができなくなる。
上司に対して、敬語を保つのが精一杯になる。


機嫌悪そうに接客するコンビニの店員とか、人目を気にせず街中座り込む若者とか、はたまた悪びれもなく人を殺す凶悪犯とか。
そういう人らって、常に心がオフなんじゃないかな?
そういう人らに、時折自分が近づいているのではないか、と考えると、ぞっとする。

ちゃんと心のオンオフを、うまく切り替えられるようにしなくってはね。