あつし君に誘われ、土曜日は昼からハシゴ酒をした。
場所は日本一アレな場所、西成だ。
新世界で串カツは何度もあるが、今回はそんなキレイな場所ではない。
午前11時半、あつし君とAさんと合流。
よりによって寒波のきつい日で、寒い！
ひとまず近くの商店街に退避しながら、商店街から近いお店を探す。
途中で住宅地を歩くと、道をはさんで両隣の家屋から電線が延び、ちょうど道路上に街灯？の電球が吊るされていたり。
はたまた、明らかに遊郭跡とわかる家屋が並んでいたり、明らかにアレの事務所とわかる家屋があったり。
古きよき昭和の景色がまだまだ残されていて、実に心が落ち着く。
【おでん深川】
進路を西に変えて今池駅近くに出たところで、細く暗い路地を見つける。
えっ、ここお店？
トタンで作られた屋根に、古い家屋。
テーブルは1つで、5人も座ればいっぱいになる。
お店の前には、鉄鍋に煮込まれたたくさんのおでんがある。
飲み物はビールのみで、店前にある冷蔵庫からセルフで取り出す。
メニューはなく、鉄鍋をのぞいて選ぶスタイルだ。
味は独特の甘がらさで、甘みのほうが強い。
いずれの食材にも出汁がしっかりしゅんでいて、おいしいに決まっている。
後から2名ほどお客さんが来たが、不思議とビールを飲む人が少ない。
飲みの場というより、さくっと立ち寄りお腹を満たすことが正解なのかも知れない。
まだ1軒目だというのに、あまりにうまさについつい食べてしまう。
ビールも2本空けたし、いきなり奮発してしまったかなぁと会計をすると、1人1,000円も行っていない。
安っ！
あまりの安さに声をあげると、「じゃあもうちょっと払ってくれていいよ」とおかあさん。
このおかあさんのユーモアも、このお店のウリらしい。
もっとさくっと書こうと思っていたのに、思い出すとついつい熱が入ってしまった。
つづく。
