キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

キックボード房総半島旅~メシ編1~

旅日記は週末などにまとめて書くとして、ちょっと小出しに旅の余韻を。
まずはご飯をテーマにした、アレコレを。


【飯岡の夜】
今回の旅でもっとも印象的だったのが、5日目の夜。
千葉の東部に位置する飯岡という町で宿泊したときのこと。


近くにスーパーがなかったので、外食をしようと町を散策。
といっても、まわりは飲み屋が多いわけでなく、スマホで探していちばん近くにある「鳥忠」というお店へ。

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料理は焼き鳥や一品をはじめ、定食なども充実。
しかしそれより、「今日のメニュー」として張り出された魚介類を主に注文する。
ひと切れが大きい「かつお刺し」は、鮮度抜群のうえ脂がしっかり乗っていて絶品。
この界隈での名産「はまぐり」は、身が大きくシンプルな味付けで、素材そのものの味をしっかり楽しめる。
サービスでいただいた「いわしから揚げ」はメニューにはなく、塩気が効いていて終日汗まみれだった体にしみる。

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店内は、常連さんだらけ。
カウンターの代わりにお店中央にあるテーブルへ通されたのだが、同じく相席していた人とは交わることができない。
旅の最中は社交的にしよう、と決めてはいたものの、残念ながらできあがっている仲に入っていくほどのテクニックが僕にはない。


何の交流も生まれないまま、肩を落としてお会計を頼む。
と、ここではじめて、常連さんの1人に声をかけられる。
どうやら、店内でひとり地図とにらめっこしている僕のことを、うすうす気になっていたようだ。


そこからは最高の時間!
旅の話をすると、みなさんとても興味深く聞いてくださる。
5日間誰とも会話していなかったぶん饒舌になった、というよりは、みなさんがどんどん質問してくれるので、会話が途切れることがなかった。


僕の右側に座っていたご年配のHIRO(仮称)さんが、ひととおり話を聞いてくれて返してくれた言葉が印象深かった。
「すごいことをしている。しっかり自分のやりたいことを見つけて行動するって、すばらしいことだ。自身を持ちなさい」
といったニュアンスだ。
まるで、公私ともに自分を失ってしまっている僕を、見透かしているかのようだ。
確かに謙虚さが美学とされる環境にいるが、自分でこだわって頑張っていることに対しては、堂々と胸を張って主張してもいいはずだ。


さらに向かいにいた、僕より5つほど年上のKO(仮称)さん。
僕のことをひどく気に入っていただき、お会計後にビール2杯と岩牡蠣をごちそうしてくださった。
この岩牡蠣、僕ら関西人が食べている養殖モノとは全然違い、本当にクリーミーで肉厚!
牡蠣ってこんなにうまかったんだ、と衝撃を受ける。

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すっかり場が盛り上がった後、解散。
「ホテルまで送ってやる」とKO(仮称)さんの車に乗ると、「ラーメン屋行こうか」という話に。
またしても、ビールとラーメンをごちそうになる。
ラーメンは「はまぐりラーメン」で、はまぐりがふんだんに入っていて、当然うまい。

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完全にデキ上がっているKO(仮称)さんは、一見やんちゃな雰囲気を出しているが、とても根がやさしく人がいいんだなと感じる。
終始僕のことをベタ褒めしてくれ、懸命に盛り上げてくれる。


居酒屋で人と仲良くなることは今まであったが、2次会まで突入となったのははじめて。
これこそ旅!という、実に印象深い夜を過ごすことができた。
あと繰り返しになるが、自分の自信を取り戻せる貴重な時間であった。


HIRO(仮称)さん、KO(仮称)さん、お店の方々、本当にありがとうございました!

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