キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

キックボード東北旅~出会い編3~

旅の夕食は、スーパーで済ますことが圧倒的に多い。
理由は単純で、安く済むからだ。
しかし今回の旅では、外食を3回もした。
これがなかなか楽しかったので、紹介しておきたい。


酒田市:北前横町】
山形県酒田市というところでは、連泊を余儀なくされた。
原因は例の台風5号によるもの。
翌日は1日走らなくていいと気を許し、ついつい外で飲むことにした。

しかし台風の影響で、閉まっている店が多い。
さんざん歩き回っているうちに、ひときわ楽しげな光が見えた。
それは「北前横町」。
いわゆる屋台村と呼ばれる形態で、屋台のように小さな店舗が複数集まったところだ。
ここでも空いている店舗が少ないながら、すでにお客さんも入っている「神楽」というお店へ入る。

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カウンターにはスナックのママさん風、と言っては失礼か、どんな客にも対等に会話をこなせそうな感じの女性がひとり。
お客さんは左右に男性が1人ずついて、どうやら店の常連らしく、すでに盛り上がっている。

席へつくや、早速からまれる。
もちろんキックボード旅の話をし、一気に店内全員で盛り上がる。

いい。
この他人同士が触れ合える感じ。
こういうのって、お店の雰囲気だけでなく、店員さんの気配りとか、それを好んで集まるお客さんがいてこそ成り立つものである。

その後も、陽気な家族連れなんかも入ったりしながら、いっそう盛り上がる。


翌日も、前夜の盛り上がりに期待しつつ、違うお店「まるもん」へ。
カウンターには若い店員さんがいて、店員さんと思いっきり仲良しだとわかる女性が2人で盛り上がっている。

これはハズレか?
などと思い、30分ほどひとり酒を飲む。
あとひと口残っているビールを空けたら、別のお店にでも行こう。

と思ってたところに、1人の男性が入ってくる。
僕よりは年上だろうが、そんなに離れてもいないだろうし、何なら同年代かもくらいのお年頃の方だ。

また、隣りにいた女性も席を立ち、じきに自然と3人での話し合いとなった。
ちなみにこの男性は千葉の方で、山形にどっぷりハマっているとのこと。
週末に1泊2日で訪れているそうだが、年に10回くらいは訪れるというのだから驚き。
やはり旅人って、個性豊かで面白い。

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この2軒をまわって感じたことは、この酒田という街の人は話の口調も展開が早いということ。
下手したら、大阪も負けてしまいそうなほど。
聞いてみると、ここはかつて商人の町だったそうで、その遺伝子が受け継がれているらしい。

地理や歴史には学生時代から弱かったが、こうして肌で感じて学べるということは、旅の何よりの醍醐味である。