キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

キックボード東北旅~出会い編2~

旅人との出会いで印象的だったのが、もう1つある。


【お祭りハイカー】
暑さと疲労のピークを迎え、道の駅の休憩所で足を休めた。
すると、そこにはひときわ目立つのぼりと、いくつかの荷物が置かれている。
ここら界隈の、お祭り用の小道具が置かれているのかな?とはじめは思った。
しかし、のぼりに書かれた「ヒッチハイク」という文字から、そうではないことを感じ取れた。

疲労が激しく椅子で横たわっていると、その荷物に向かってひとりの男がやって来た。
そのときは横目で見る程度が精一杯だったのだが、そのいでたちに興味を注がずにはいられなかった。
はっぴ姿に雪駄、頭にねじりはちまき、手には提灯。
もしかして、芸人なんかがロケでもしているのか?
しかし、取材クルーらしきものはなく、単独でいるらしい。

体力が回復して外へ出ると、まだその彼がいたので、迷わず話しかける。
すると向こうのほうも僕の姿に興味津々だったらしく、逆に質問をされてしまう。
そうか、僕もはたから見たら珍しい姿だったのか。

お互いの興味をぶつけつつ、情報交換をした。
彼は埼玉からやって来て、ねぶた祭りをはじめ東北のいろんなお祭りを、ヒッチハイクで旅しているという。
なるほど、衣装と提灯はお祭りのためのものだったか。
のぼりも近くで見ると、業者に注文したものではなく、釣り竿などを利用して手作りしていることがわかる。

ここまでがっちりコンセプトを固めた旅は、すばらしい!
今まで何人もの旅人を見つけたが、トップクラスの個性である。
会話もしっかりしていて、旅の途中でも内気になりがちな僕は、ぜひとも見習いたいところである。

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