キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

さぬき広島遍路とひるねこ生活~2日目~

【2日目・ゆったり朝】
1日を少しでも長く楽しむべく、少し早めの午前6時半に起床。
朝食を作り、少しでも朝というロケーションを楽しむべく、庭にあるテーブルでいただく。
まわりは集落で家が並んでいながら、生活音がまったくしない。
きっと、見た目以上の過疎化が進んでいるのだろう。
鳥のさえずりを聞きながら、徐々に明るくなる日差しを感じる。

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いつもなら食後すぐ出かけるところだが、しばらく庭に居座る。
昨日の続きを巡るために江の浦へ行くのに、1時間歩くことがおっくうというのが理由の1つ。
それを回避するためにはバスを使えばいいのだが、バスは1日6本しかなく、10:34まで待つ必要があるのだ。
もう1つは、やはりこの「ひるねこ」のゆったりとした雰囲気。
ガツガツと動くのではなく、静かな時間を噛みしめることがこの島・この宿の楽しみ方なのだ、と感じたためである。

宿で借りた本を読んだり、日記をまとめたりして時間を過ごす。
他にやることがないので、いずれも集中ができるのでありがたい。

やがて時間になり、バスへ乗み「江の浦」へ。

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【お遍路】
2日目のお遍路は、主に集落を巡る。
しかし集落は細い道がたくさんあるし、手元の地図と場所が異なっていることもあるため、思うように見つけられない。
前日同様、思った以上にスローペースとなり、途中気持ちがあせってしまう。
ただ、あせりながらも番号を飛ばさないよう執念深く石仏を探したり、神社などお遍路以外の観光を楽しんだ。

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夕方は心も体も疲れ果ててしまうので早めに帰り切り上げたかったが、結局ヘトヘトになるまで歩き続けた。
もちろんバスの時間は過ぎてしまったため、「青木」という集落から宿まで、1時間も歩くこととなった。

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【2泊目・夕食】
宿へ着いたのが、午後5時半過ぎ。
入浴や食事の準備も考えると、やはりこのくらい早めに帰ってくるほうがいい。

お風呂の準備をしていると、お宿の主人がやって来る。
「これ畑でとれたやつ」
と、柑橘系でも大きさにインパクトのある、ざぼんを2つ手渡される。
こうしたおすそ分けもありがたいし、何よりこうして適度に話しかけてくれる距離感が、ちょうどいい。

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汗を流してからは、ふだん立つことのないキッチンへ行き、調理をする。
うどん3玉を温めながら、何となくで買ってきた牛肉を、冷蔵庫にあらかじめあっただし醤油・持ち込んだ日本酒・テーブルに置かれていたコーヒーシュガーで甘辛く煮込む。
適当な割にほどよい具合に味付けされ、肉うどんの完成。
生卵を落としてぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べると、それはもう自分で作ったものと思えないほど絶品!
まぁ、料理がうまいというより、1日歩きまわった後のメシがうまくて当たり前なのだが。

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胃は落ち着いたが、まだ買ってきた酒が残っているのと、食材も余っているので、もう1品に挑戦。
つまみ用に買ったサラミと、もやしをフライパンに。
昼間、茂浦で買った鷹の爪も入れ、キッチンにあったごま油を使って炒める。
これまたビールにも日本酒にもあう、辛味の聞いた味。
ただ、鷹の爪を入れすぎてしまい、途中から辛さに悶絶する。

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昨夜と同じく夜道を散歩したり、再び風呂に入って体を温めたり。
ふだん絶対やらないことばかりを、あたかも生活の一部として体験していることが楽しくてたまらない。