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キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

悠久の旧友

交野

携帯電話を使うようになり、人様の電話番号なんて、すっかり忘れてしまった。
と、思っていた。

木曜の会社帰り、携帯電話に登録されていない番号から着信があった。
電車に乗っていたので、すぐには出られず、その番号を見つめる。

どこかで見たことがある。
そう感じながらも、すぐに1人の人物が頭に浮かんだ。

途中下車をして折り返すと、案の定であった。
大学時代の友人、大介(仮称)である。
東京で働いている彼が、地元に戻ってきているので会わないか、ということだった。

彼とは、10年近く会っていない。
大学時代は毎日のように会い、20代のころもヒマがあれば顔を合わすほど緊密な仲だった。
別にケンカしたわけでもないが、いつしか会わなくなり、連絡も途絶えてしまっていた。
だからこそ、仕事の疲れも吹っ飛ぶくらい、たまらずうれしい誘いである。


家に着いたのが午後9時。
すぐさま車を出し、大介と合流。
車なので酒を飲むわけにいかず、地元のファミレスへと向かった。

再開するや、まぁ会話が途切れない。
互いのことは何でも知っている、というくらいの距離感でいただけに、この10年近いブランクは、あまりに長い時間であることを痛感する。

「変わってないなあ」というのが、互いに顔を合わせたときの第一声。
容姿や感性などは、確かに昔のまんまだ。
それでいながら、たばこの煙を気にするとか、さりげない気配りの言葉をかけるとか、確実に成長している彼にも気がつく。
逆に僕は、ちゃんと成長できているのだろうか、と思えてしまう。

本当に、よくしゃべる。
平日だし1時間そこらでも話せたらいいか、と思っていたが、気がつけば3時間。
酒も飲まずこんなにも喋り続けるなんて、そうそうないことだ。


あっという間の3時間。
違う道を歩きながらも、同じように悩み、同じように楽しみ、いろんな経験をしている。
自分自身も、悩みの1つや2つ、乗り越えなければ。
現状に不服があるなら、新しい道を切り開かなければ。

次に会えるのは、いつになるかわからない。
次に会うとき、自分がここまで成長しているということを、胸を張ってアピールできればいいな。
そうでなくとも、ただ純粋に笑顔で話し合えたらいいけれど。