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キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

北木島・真鍋島お遍路 ミニ遍路 ~2日目・後編~

【残りのお地蔵さん】
町へ戻ったものの、渡船が来るまで時間がある。
ボーっとするのももったいないので、ちょっとでも多くのお地蔵さんを見つけることに。
79番から始めたので、78番から降順で巡る。
お遍路用語でいうところの、「逆打ち」である。

ここへ来て、思わぬトラブルが発生する。
寒い!
先ほどまで感じなかった寒気が、一気に体を走る。

どうやら、レインコートの撥水性がこのタイミングで切れ、服の中がびしょびしょになっている。
早く着替えたいところだが、あいにく着替えは持っていない。
渡船待合所で待とうにも、濡れた服を着たままだと凍えるだけだし、公共の場なので服を脱ぐわけにもいかない。
どっちにせよ、歩き続けなければいけない。

離島特有の入り組んだ住宅地でお地蔵さんを見つけるなんて、困難だ。
と思いつつも、意外に目星をつけた道であっさり78番と77番は見つかる。

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76番は、地図上では集落の山手にある中学校の近く。
中学校までは行けたが、まわりを探してもない。
もしやと思い、このご時世にためらいがありながらも中学校の敷地内に入ると、校舎の隣に鎮座されていた。

ちなみに、学校には門があるものの、特にフェンスで遮られるわけではなく、どの方向からも敷地に入れる。
都心にある、刑務所のような高い壁や有刺鉄線で遮られた学校との違いを感じ、現代社会の闇を感じる。

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75番以降は、まったく見当たらない。
きっと、限りなく山側の道にあるだろうとにらんだのだがなく、地図で描かれた界隈の道をくまなく歩いても、見つからない。
そうこうしているうちに、渡船の時間が来てタイムアップ。

ズブ濡れの下着を脱ぎ、唯一乾いている衣類であるダウンジャケットをはおり、待合室へ。
すると島に来たとき声をかけてくれた人がいて、「やっぱり難しいですか」とねぎらわれる。
横にいた島民のおばあちゃんも、昔はちゃんとお遍路道も整備されてて巡っていたが、今は廃れてしまっている、という悲しい現状を教えてくれる。
逆に、そういった現実があるから見つけられなくて致し方なし、と割り切れる。


【宿2泊目】
北木島に戻るや、雨をしのぐ道具がない。
宿まで走るしかない。
港から近くとはいえ、雨が本降りでは、妙に遠く感じる。

しかし、偶然にもお宿の主人が車で現れ、拾ってくれた。
もしかして、渡船の時間を見越して、迎えに来てくれたのかも知れない。
というところまではそのとき気づかず、ただダウンジャケットまで濡れずに済んだことにひと安心。

めっきり体が凍えていたが、お宿の人がお風呂をわかしてくれていたのはありがたい。
体に温もりが復活し、部屋に入ったのが午後5時。
持ち込んだパソコンで今日の日記をまとめよう、という気持ちはあれど、体が動かない。
さすがに朝から歩きっぱなしだったので、疲れが蓄積しているのだろう。
眠るでもなく、起きあがるでもなく、布団の上で夕食までボーっと過ごす。

夕食は、これまた魚づくし!
食欲に自信はあるが、さすがにすべて食べられない。
これだけおいしいものを残すことが、贅沢に感じると同時に、申し訳なくも思う。

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