読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

みそぎ浴

小さな夢がある。

ひとりで温泉旅館へ泊まる、というもの。
温泉に浸り、ちょろっと近所を散歩し、その地元の山の幸・海の幸を堪能し、さらに温泉。
もちろん要所で、酒。
ゆっくりとした時間を、ひとりで存分に過ごしたいのだ。

これをできれば1万円以内で、とネット検索すると、そこそこ実現可能なプランが見つかる。
なので今週末あたりは出かけよう・・・と思ったいたのだが。
どうも、気分が乗らなかった。

せめて温泉だけでも、と、今日は日帰り温泉へ。
向かった先は、能勢の「山空海温泉」。
ここへ来るのは、4回目くらいかな?


駐車場からは、川沿いに細い道を通る。
で、まるで民家の敷地みたいな場所に到着。
そう、そこいらの温泉施設とはまったく異なる、いわば「秘湯」である。

午後2時半の時点で、先客が2名。
そこから、1人、また1人と増えて、最高7名となる。
浴槽は、40~43度に保たれたところ・ぬる湯・水風呂の3箇所。
それぞれ、物理的に4人・4人・1人が、入湯できる最高人数である。

驚くことに、みんながみんな、入浴時間が長い!
いちばん早くあがった人も、ゆうに1時間はいた。
そして、誰も無口に、ただただ自分に浸る。
そう、ここは本当に「温泉好き」が来る、もはや硬派ともいえる場所なのである。

景観は、思いっきり民家が見えたり、30mくら先に道があったりと、決してよいとはいえない。
が、そんなものウリではない。
というか、湯けむりがすごくて、それどころではない。

野焼きと、硫黄と、石鹸の混じったにおいをかぐと、島根の田舎を思い出す。
小学校のころに、体重が軽くて踏めなかった、五右衛門風呂の板に悪戦苦闘したあの日。
実にノスタルジックながら、田舎は別に温泉がわいていたわけではない。
なのに、硫黄のにおいがあったのは、風呂場がトイレのすぐ隣だったためであるが・・・


2時間は居座るつもりだったが、人が増えてきたので、目標より少し早めにあがった。
それでも、もちろん満足。
お湯につかっているときの、睡眠とも違う、家でボーっとする時間とも違う、独特な感覚は、もしかすると「禅の境地」なのか?
というのは言いすぎかも知れないが、そう錯覚するくらい、何ともいえない無の状態になれる。

年末までは、年賀状作成という大仕事から、大掃除とか、飲み会とか、行事が盛りだくさん。
夢の「ひとり温泉旅館」は、来年へ持ち越しである。
というか、来年こそは、ひとりでそんな時間を過ごさなくて済むように、なりたいものだがね。