キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

ママチャリズム

自分の趣味を問われたときに、即答できることはよいことだと思う。
もちろん、僕の場合は「アウトドア」。
しかし、「じゃあ趣味に対し、普段から何をしている?」と問われると、言葉が詰まる。
特に今からの時期、寒いのが苦手なので、どちらかといえばインドアになる傾向がある。

そういうことを感じつつ、今週末も予定ナシ。
最近、インドアでの週末が続いている。
「こいつはイカン」と、今日は思い立って、ママチャリにまたがった。


昨年買ったこのママチャリで、地元の交野市を出るのは、はじめてではないだろうか。
過去15年ほど乗り変えてきた歴代のママチャリは、ことごとく他府県まで遠征させられては、通常のママチャリよりも早い寿命を迎えていたのに。
久しぶりに乗ると、やはりママチャリ旅にハマっていたころのことを思い出す。

行き先は、だいたい思いつくまま。
まずは隣町である寝屋川へ、府道18号線を進む。
車などではよく通るが、ママチャリのスピードで走ると、昔父親とおもちゃ屋を探しに来たことや、ゴンタや作三と中学時代によく牛丼屋へ行ったことを思い出す。
そんなノスタルジーとともに、昔と変わってしまったテナントを見ては、時代の流れというものを感じる。


そこから国道170号線を左折し、四条畷→大東へ。
国道沿いの風景は、えてして楽しいものではないので、あえて国道より1~2本外れた道を進む。
するとどうだ、国道の道は何度も走って見飽きているのに、そこにはまったく見たことのない住宅街の光景が広がる。

ママチャリなりキックボードなり、旅をするうえでいちばん好きな光景は、住宅街。
その土地ならではの生活感があり、同じ風景というものは、決して他にはない。
そういう意味で、まるで旅をしているような気持ちになる。


さらに交野市へ戻る道においても、裏道を通ると面白い。
住宅地にぽつりと存在する、違和感あるもなかなか繁盛している八百屋さん。
路上に律儀にござをしいて、おかしを持ち寄り雑談をしている小学生の女の子たち。
ガラス張りの空いたテナントを利用して、なぜか昔のおもちゃを展示販売しているお店。

すべてが、斬新て刺激的。
こんなごくごく近所でも、まだ見たことのない景色がいっぱいあり、こうして楽しめるのか。
ママチャリで走ることの快感も加味され、本当に充実した4時間を過ごせた。