すごい肉がある。
といった情報は、いつも友人あつし君から入ってくる。
土曜の夜は、枚方の関西外大近く、「居酒屋 七福神」へ。
地方にある小さな居酒屋を、無理やりバー風に移行しようとがんばっているようないでたち。
あつし君から声がかかっていなければ、一生入ることはないだろう、あやしさ。
店に入るや、午後7時だというのに、お客は常連さん1人のみ。
座敷が6人用・8人用の2つと、カウンターが8席ほど。
内装も、基本和風テイストに見えるのだが、カウンターにはスピリッツが並び、何より暗い照明が、バーになろうとふんばっている様相を見せる。
驚くべきは、メニュー。
なるほど、すごい肉。
食用蛙やダチョウは当然、ワニやらラクダやらカンガルーやら。
極めつきはトドまで、どこで仕入れんねん!と思える肉の数々がそろう。
まずは、ダチョウのたたき。
にんにくダレが、皿の中央にカクテルグラスで用意されているあたり、意外におしゃれである。
牛肉タタキのようなしっかりした肉厚感と、鶏タタキのような味は、純粋にうまい!
普通の鶏料理屋に、なぜ並ばないのだろう。
カエルは、ウシガエルとも呼ばれる、地元で通称「しょっくん」と呼ばれていた大きなカエルの脚と頭。
頭はさすがに躊躇(ちゅうちょ)して食べなかったが、脚をいただいた。
カエルの原型を残した状態で盛られ、ひと口めは勇気がいったが、うまい!
モッチリした鶏肉のようで、見た目とのギャップがすごすぎる。
そして、いちばんのゲテモノ、トドの刺身。
見た感じクジラの赤身っぽく、店員さんも「クジラが食べれるならいけます」とのこと。
がしかし、口に広がる独特すぎる臭みと、何ともいえないにぶい食感が、アウト。
唯一、食べられなかった。
外で飲むのが久しぶりだったので、調子こいてけっこう飲んだ。
にもかかわらず、2人で1万円を切るのは意外すぎ。
それもこれも、入手困難であろうゲテモノが、いずれもリーズナブルであることに尽きる。
大学前なので、学生向けの料金設定なのはわかるが、どうやって採算がとれるのだろうか。
店員さんも、客が少ないというのに5名も入っているし。
バスを経由しないといけない難点はあるものの、また機会があればぜひとも立ち寄りたいお店である。