キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

20対1の戦争、弱者勝利

なにげにネットで見た動画が、印象的であった。
それは、あるユーザーがパソコンで将棋をしている、というものである。

将棋とは、互いに「王」というコマを1つと、その他19個のコマを動かして、相手の「王」を取り合うというゲームである。
その動画の何が印象的かといえば、対戦相手のコマが、はじめから「王」だけということ。

プレイヤーはひととおり将棋のルールを知っている人で、まるで相手の「王」をいたぶるかの実況をしつつ、ゲームを進める。
相手はわずか1コマ。

で、負ける。
まさかの展開である。

ノープランでコマを進めるプレイヤーに対し、相手の「王」は冷静に、プレイヤーのコマを1つ、また1つととる。
で、とったコマを味方とし、盤面に次々と出現させる。
いつしか形成逆転、そして勝利。

プレイヤーはわざと負けたのではなく、あくまで真剣に勝負をしていたところに、将棋というものの深さを感じた。
ビジネス書っぽいベタな言葉を使うなれば、「戦略こそ勝利へのカギ」といったところか。


ふうむ。
そんな精神論はさておき、僕はどうなんだろう?

たまたまそのゲームは、ネットで無料で遊べるもの。
早速アクセスしてみた。
なるほど、相手のコマの量は、段階的に選べるらしい。

まずは試しに、動画と同じく相手が1枚の状態で勝負。
ううむ。
いちばん弱い「歩」というコマを1枚とられたかと思えば、そいつを実に有効に使う。
なるほど、まったく無策では勝てんな、こりゃ。

結局勝ったは勝ったが、10分はかかったろうか。
やはり、むずかしい。


というふうに、相手が1枚の状態が終われば、10枚、11枚、と少しずつ増やして勝利したものの、相手が12枚になるとお手上げ。
20対12、なのに。

将棋の奥深さもさることながら、相手が弱い状態から戦うことで、それなりに「戦略」というものが、少しずつではあるがわかる。
こいつはなかなか、勉強になるな。
きっとこのゲームを真剣にやれば、少なくとも「とりあえずルールはわかる」というレベルのシロウトには、勝てるようになるだろう。


やらんけどね。
「やらんとイカンことを片づけていこう」と、先日心に決めたばかりで、とてもそこに時間を割くことはできないだろう。