キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

広島離島めぐり~後編~

広島離島めぐり、最終日。


【to似島
前日の宿は、広島駅前のビジネスホテル。
安い割に、しっかり量も品数も多い朝食をいただいた。

チェックアウト後は、路面電車でフェリー乗り場へ。
1時間弱の路面電車旅は、風景が斬新というか。
通常なら中央分離帯となる、道路のまん中を走っていることに対する違和感によるものか。

フェリー乗り場は、思った以上にきれいで、にぎやか。
どうやら、似島以外にも、いろんな場所へ行くフェリーが出ているようだ。


【離島:似島・北】
到着した似島は、いかにも「離島」というか。
フェリー乗り場前は、家が密集し、細い路地があり、日用品なら何でも売ってる商店あり。

まずは海沿いに、北へと進む。
少し歩いただけで、すぐさま人工物がなくなる。
道は平坦で歩きやすく、車一台分の道幅ながら、車両禁止なので安全。
道の脇にある木々が日光をさえぎってくれるので、相当暑いこの気候にはありがたい。

ところどころに、小さな砂浜がある。
そして要所要所で、ボートで上陸してプライベートビーチを満喫しているグループを見かける。

ちなみにこの島は、太平洋戦争やら第二次世界大戦やらでは、ひどく活躍した場所だそうな。
そんな爪痕が残っていないか山側を観察するも、これといったものは見あたらない。
たまに、かつて人が通った細い道がのびているが、険しすぎて足を運ぶ勇気が出ない。

爪痕といえば、山すそに穴がいくつか点在している。
「立入禁止」と書かれた看板をよくよく見ると、そこが防空壕であることがわかる。
すべて封鎖されているさまは、日本であった「黒い歴史」を包み隠すかのようだ。


【離島:似島・東】
やがて、人工物が見えてきた。
どうやら、学校らしい。
ひときわ広い敷地は、圧倒的である。

その敷地内に、レンガ造りの小さな建物がある。
休憩がてら寄ると、すぐそばに座っていた地元の方が話しかけてくれた。

「日本軍の置き土産だ」と、苦笑するその顔には、どこか皮肉めいた、開き直りのような感情がうかがえた。
どうやら、昔の弾薬庫跡だそうな。
わざわざフェリー乗り場を、このエリアの真逆に設置しているあたりも、どことなく歴史を隠蔽しようという意志を感じる。

もう少し進んだところに大きな公園があったので、持ち込んでいた弁当を食べる。
その公園には、海水プールがあり、スライダーまである。
こんな小さく地味と思われる島で、こんなリゾート施設があるとは。
けっこう人も来ていたので、広島では有名な行楽地なのかも知れない。
平和そのものの光景を、戦争時代にこの島も望んでいたに違いない。


【離島:似島・南と西】
そこから南の半島をくるっと一周。
またもや建造物が少なくなり、ただたださびしい風景。
ただただ暑くて、風景を楽しめなかっただけかも知れない。

そして西へ戻り、フェリー乗り場界隈。
フェリーまで時間があったので、残りの体力をふりしぼって散策。
ひたすら細い路地が続き、細い路地ながらおもちゃ屋さんなどの商店があったり、生活感あふれる。


という形で、旅程終了。
総じて言えることは、とにかく暑すぎた!
キックボード旅のように、もう汗かくこと前提の旅ならともかく、今回はどちらかといえば観光よりの旅行である。

もう少し、まわる島を絞るべきだったような。
島めぐりのたびに、いつも同じこと言っているような。

少なくとも、とびしま海道はまたリベンジしたい。
もっと整備されて、しまなみ海道とくっつくだろうから、そのときはキックボードかな?

どちらにしても、観光するのであれば、真夏は避けないといけないね。