キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

武田尾廃線トレッキング

そろそろ、久しぶりに訪れたいな。
と思っていた矢先のお誘いは、意外にも会社の登山部からであった。

土曜日、兵庫県は生瀬~武田尾という駅をつないでいた、廃線跡を歩くというトレッキングへ参加した。
天気がやや不安定ながらも、予定どおり集合し、午前10時に出発。

個人的には、この廃線を歩くのは3度め。
足元にしっかり残る枕木、途中いくつもある真っ暗なトンネルもさながら、道の脇にある渓谷の美しさが何といっても魅力。
「危険なので自己責任で」といったニュアンスの看板がありながらも、トレッキング客が絶えないというのも、面白い。


で、出発したはいいが、駅から廃線までの道がわからない。
まぁ、かつて2回とも人任せで歩いていたせいかも知れない。
が、明らかに駅前から道が整備されており、景色が微妙に変わっていることも否定できない。

ようやく到着してから、しばらくあたりの風景を堪能。
やっぱり残留物の廃れ具合が美しいなぁ~、と左側を向いていたのは、僕だけ。
ほかの人は、ただただ右側の渓谷を眺めていた。
ううむ、やっぱり興味はそっちに向くか。


で、トレッキングがスタート。
あれ、道こんな狭かったっけ?

と思えたのは、河川側に設けられた頑丈なフェンスのせい。
人の往来が増え、転落防止のつもりなのだろう。
が、こんなん邪魔!
せっかくの渓谷美も、限られたポイントでしか見ることができない。


昼前から、雨がぽつぽつ降ってくる。
こうなると、先を急ぐことを優先してしまうため、休憩が極端に少ない。
気温は高いので、なかなか辛いところである。


景観が著しく損なわれた残念さを感じつつも、無事2時間強のトレッキングは終了。
そこからは、武田尾にある温泉へ。
わざわざ、途中まで旅館の店主が送迎してくれた。
雨が本降りになりつつある状況で、非常に助かる。

温泉のある旅館は、まぁ古い古い。
ロビーにある古いパンフレットや昔のパチンコ台など、申し訳ないが、廃墟散策を彷彿させるような雰囲気である。

温泉は、やや硫黄臭のようなものがあり、水素のにおいはなし、最近には珍しい、硬派で本格的なお湯。
10人がギリギリ入れるかな、という広さの湯船も、男4人貸切状態では、じゅうぶん。

ただ、幹事さんが予約したはずの食事が用意されていなかった、というのが残念。
その代わり、駅前の食堂まで車で案内してくださった。

で、午後2時からの昼食は、「しし焼き定食」。
猪の味はすれど、やはり旬とは真逆のシーズンに食べると、イマイチ。

昼食を終え、ウダウダしているととろで、なぜか旅館の人が「駅前まで送ってやる」と、わざわざ車でやって来てくれた。
どしゃぶりながら、6人中2名しか傘を持ってないという事実に愕然としていた矢先だったので、非常にありがたい。


良くも悪くも、小さなトラブルが続いたものの、今回もとても楽しかった。
温泉あがってから、ボーっとしすぎてほとんど会話に混じれなかったことは、申し訳なかったけれど。