キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

山陰めぐりパス紀行【2日目】

適量かつ美味な朝食をいただき、旅行2日目はスタート。車を走らせ、出雲駅でレンタカーを返却してから、旅行がはじまる。【To 神話博しまね】出雲大社へ向かうバスは、30分待ち。1時間に1本あるかないかのバスだなんて、観光地としての自覚はないのかな?しばらく待っていると、後ろにいた女性2人が話している。タクシーで行こうと話しており、うち1人がタクシーに聞きに行き、2,000円そこらかかるとのこと。その金額を聞いて諦めた様子だったが、とっさに相乗りを申し込んだ。バスよりも明らかに早いし、もともとバス代510円を考えると、そう割高でもない。なかば強引に承諾してもらい、大社付近へ。若い女の子だし、若干高くついた分は払ってやろうと思ったが、律儀に10円単位で割り勘して出してくれた。若いのに見上げたものだ、といいたいところだが、小銭がないからと2人してタクシーに両替を依頼していたのは、いかがなものか。【Eat 神話博しまね】降りた場所は、出雲大社の隣にある、「神話博しまね」というイベント会場。出店、子供用のミニ遊具、博物館など、年齢問わず楽しめるようになっている。到着したのが、午後1時。何よりもまずは、昼食だ。飲食ブースを物色するも、今ひとつ。名古屋名物とか大阪名物とかはあれど、肝心のご当地ものがない。観光地としての自覚はないのかな?唯一「ご当地グルメ」と書かれた焼きそば屋さんは、30分待ち。2人でやりくりしているのだが、いかんせん段取りが悪すぎて、目に余る。その間に、練り物と地ビールを購入。焼きそばはおいしいが、どこがご当地かわからない。それよりも、練り物のクオリティがえげつなくよい! 【神話映像館】腹を満たしてから寄ったのは、「神話映像館」。横に広いスクリーンと、映画館さながらのサラウンドで、神話にまつわる映像が流れる。内容としては、スサノオノミコトが、ヤマタノオロチを倒すくだり。自然とCGによる演出は、意外にも見事なもの。それよりも、ここのウリは、途中から実際の人が舞台に立つというところ。映像出てきたスサノオノミコトと同じ容姿で、ヤマタノオロチとの戦いが繰り広げられる。おそらくであるが、演者の動きは「神楽」など伝統舞踊のものであろう。メリハリのある動きは、映像と見事にリンクしていて、なかなか飽きない。30分そこらながらも、最後は自然に拍手を打っていた。【古代出雲歴史博物館】続いて、すぐ隣にある博物館。「常設ブース」と「特別ブース」にわかれている。「特別ブース」は何かといえば、2人の写真家の作品展。えっ、何で?歴史にまつわるものかといえば、そうでもないし、よほどその写真家に興味がなければ素通りするレベル。「常設ブース」が、いわゆる一般的な歴史博物館。昔の生活を再現した人形があったり、土器など昔の発掘物があったり。中でも圧倒的な存在感は、銅鐸(どうたく)。意外に大きく、人の顔を縦に2つ並べたくらいのもの。教科書や切手ではよくお目にかかっていたが、本物は神秘的というか、思わず見入ってしまう不思議な魅力があった。 【出雲大社】いよいよ、日本全国の神様がぎっちり集結している、出雲大社へ。シンボルであるしめ縄の存在感は、圧倒的。昔は、しめ縄の下に硬貨を投げて差し込む、という伝統があった。が、近年それが禁止されており、しめ縄の先端に網がかかっている。下から見たときに、風情が消されている感じが非常に残念であった。ちなみに、出雲大社では「二礼四拍手一礼」という参拝方法。四拍手がほうぼうで聞こえるため、冷やかし混じりの拍手のような音が広がる。 【島根ワイナリー】出雲大社からタクシーで5分、島根ワインと土産が売られている「島根ワイナリー」へ。ここの名物は、何といってもワインの試飲。10種類ものワインと、ぶどうジュースが無料で、好きなだけ飲めるのだ。がっつり飲んでやれ、と意気込んでやって来たものの、そもそもワインはゴクゴク飲めるようなものではない。途中、土産コーナーで試食品を物色しながらも、全種類をコンプリート。自分の好みにあうものがなく、少し残念であった。【一番軒】夕方は米子へ向かい、ビジネスホテルにチェックイン。休む間もなく、晩飯をあさりに。何でも、米子はラーメン激戦区だそうな。スマホを手に探すも、密集地までやや距離があるみたい。ビジネスホテルからあまり離れていない場所を探して見つけたのは、「一番軒」。常連しか入らないのではないか、と思える、地味なたたずまい。のれんをくぐっても、見栄えのしない、昔ながらのラーメン屋。しかし、味は絶品!しょうゆラーメンを頼んだのだが、とにかくダシがしっかりしている。はじめは、あまりにスープがおいしすぎて、スープばかりすすっていた。麺は麺で、細目ながらもっちりした食感。もやし・ねぎ・チャーシューもふんだんに入っていて、もうひと口ごとに楽しい。次に米子へ来たときも、間違いなくこのお店へ寄るだろう。とまぁ、やや移動時間が長いながらも、しっかりと楽しめた2日目。こんなに楽しんでしまうと、本当に帰りたくなってしまうなと感じつつ、3日目に続く。