キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

小さなホームラン

雑貨が好きである。
生活雑貨というよりは、思わず二度見したくなるインパクトを持った、バカっぽいものが好きである。
いわゆる、芸人用語でいうところの、「出オチ」的なもの。

先日、職場に残念なマグを持っていってからというもの、机の上には残念な雑貨がわんさかと増えた。
言わば、“小さなヴィレッジヴァンガード”が形成されている。
誰も注意してこないところを見ると、それを容認している職場、との判断だ。


さておき。
最近買った雑貨で、お気に入りがある。
会社用ではなく、部屋用のもの。
出オチ的なものではなく、実用的なもの。

手のひらサイズの、電源ボタンをあしらった小さな箱。
本能的に、思わず押したくなる。
チョン、と触れる。
白く明るい光が、突然飛び出す。

なんでも、わずかな振動に反応して光るという、LEDライトである。
光は8秒間続く。


夜、自分の部屋へと戻る。
暗闇の中で、蛍光灯のヒモを手探りで探す。
毎日続いているはずの動作ながら、ドアと蛍光灯の距離は暗闇ではなかなかつかみにくく、何年経っても慣れない。

ってときに、このLEDライト。
ドアの上に取り付けているのだが、ドアを開けた振動で光ってくれる。
最近のLEDって明るいね、部屋全体がそれなりに明るくなる。
当然、蛍光灯のヒモを見つけるなんて、造作もないこと。

この、ほんの小さな便利さが、ものっすごく心地よいのである。
自分の部屋に入ったときに思わずニヤリ、ということを、もう2週間も続けている。

ええわぁ~、これ。
かなうのであれば、廊下や階段などに、敷き詰めてやりたいところである。
少なくとも、自分が暗いめのバーを経営していたら、入り口に20個くらい並べて、客を小さく驚かそうとするだろう。
バーオーナーさん、マイミクに1名しかいませんが、試しにいかがでしょうか。


そして今日も、これだけ熱く喜びながら、「余計なもん買いやがって」という親の冷たい視線との温度差に、やきもきするのであった。
いわんや、職場においてをや。