キックボード旅人の日常

キックボード旅人による、旅の話とか日常のこと。

生廃村

寝袋と厚手のオーバーをもってしても、しのげないほどの極寒地。
外には、食料を媚びるべく、何度も何度も鳴いてやまない猫。
幾度となく目を覚ましながら、「やっぱ冬野宿はキツイ!」と身を持って知った土曜の夜。

そして寒さでなかなか目覚められず、出発が昼前となった、日曜日。
今度から、この季節はバンガローで泊まろうねと誓い合った。

さてさて、そんな日曜日は廃村密集地へと行ってきた。
それぞれの感想は、以下のとおり。
廃墟愛好家の暗黙の了解として、具体的な場所は書けないことを、ご了承ください。


【廃村M】

かつて訪れたときは、半壊の家だらけでった。
今回は、ほとんどの家屋が崩落。
廃村ではなく、廃村“跡”とめっきり姿を変えていた。

もはや村としての面影もなく、残念。
村より、近所にある神社の神木、桂の木が幻想的できれいだった。


【廃村I】

土曜の夜に、やたら気味悪かった場所。
ここは、今まで行った廃墟のなかでも、いちばんきれいな村である。
というか、立体的にぎっしり密集した集落は家々がきれいで、はじめて見る人はこれが「廃村」とは100%気がつかないはず。

しかしながら、僕らが着いたころには、村にラジオの音が流れる。
どうやらかつての村人が、手入れをしに来ているらしい。
そう、ここら一帯の廃村は、どうも元住民さんが、こまめに手入れしに来ているらしい。
廃村という言葉のカテゴリが、どうもわからなくなる場所である。

ちなみに、何軒か家の外観を見てまわったが、1軒だけ「ここアカン!」という家屋があった。
村の入り口に位置しており、もし何らかのそういうモノがあるなれば、昨夜のこらアカン感は、この家屋のせいかも知れない。


【廃村OC】

近くに何本か登山口のある、これまたきれいな村。
ほぼ通過しただけであるが、ここは車がぎっちりたまっていた。
登山客と思いきや、集会所で人が集まっているようだ。

ちらっと看板に「警察」という文字が見えたが、何か事件があったのか、そういう定例的な会合がこんなところであるのか。
まったくの謎である。


【廃村OG】

廃村Iとは別の意味で、きれいな廃村。
1本道と、その横にきれいな小川が流れ、その左右に家屋が並ぶ。
あまりのきれいさに、何時間もいたくなる。


以上。
あともう1つの廃村を寄る予定だったが、場所がわからず断念。

何よりもまぁ、なかなか長時間運転をした2日間であった。
春に買ってほとんど乗ってなかったジムニーも、きっと喜んでくれたことだろう。

「廃墟めぐり」の趣向って全然受け入れられないものだが、2%くらいは理解していただけるだろうか?